Beelink Mini S13 Proの実機レビュー:Twin Lakeと16GB RAM搭載のミニPC

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Beelink Mini S13 Proの基本的な仕様について

Beelink Mini S13 Proは小型PCなどを主に販売するBeelinkのエントリー向け小型PCとなっており、CPUにはTwin Lake-N世代であるIntel N150を搭載しCPUには4コア搭載するモデルとなっています。

価格は16GBメモリーが標準で、SSD容量が512GBまたは1TB搭載したモデルをラインアップしています。価格は512GBモデルが31,900円、1TBモデルが35,900円で販売されています。(1月17日まで512GBモデルが、1TBモデルが に値引きされています。)

CPUIntel N150 (4コア/4スレッド) 最大3.6 GHz
グラフィックスIntel Core UHD Graphics (32EU @1000MHz)
メモリーDDR4 3200MT/s 16GB x 1 = 16GB
ストレージ512GB M.2 SATA SSD ※NVMe SSDはPCIe Gen 3まで対応
OSWindows 11 Pro (ボリュームライセンス?)
インターフェイスフロント側
– USB3.2 Gen2 Type-A x 2
– ヘッドセットジャック x1
リア側
– USB3.2 Gen 2 Type-A x 2
– 1Gbps イーサーネットポート x1
– HDMI 2.0 x 2
拡張スロットなし
ワイアレス機能Wi-Fi 5 / Bluetooth 5.1
サイズ幅115.6 x 奥行き102.5 x 高さ40.0mm
電源12V ACアダプター
価格512GB 定価31,900円、1TB 定価35,900円

今回のレビューはBeelinkからMini S13 Proの提供を受けています。

パッケージ内容と同梱物

箱はMini S13 Proと書かれたスリーブの中に持ち上げると下側の箱が落ちるよくあるパッケージ担っています。

同梱されているものはACアダプターと100cmのHDMIケーブル、そしてモニター裏側にS13 Proと設置するためのマウントとネジ、そして取り扱い説明書が入っています。

Beelink Mini S13 Proのデザインと品質、拡張性について

デザインと品質:全面プラスチック製

外観は一般的なミニPCでよくある正方形デザインになっています。筐体の材質はすべてプラスチック製ですが、天板部分はカーボンファイバー調の加工が行われているなどデザイン的要素も入れられています。

質感もプラスチック感がある材質のままでチープさがありますが、本体価格が3万円台であることからコスト面で金属筐体採用は困難と言え、受け入れるべき妥協点と言えます。

インターフェイス類は正面にはUSB3.2 Gen 2を2口搭載し、ヘッドセットジャックや電源ボタンを備えています。

リアにはUSB3.2 Gen 2を2口、1Gbps対応イーサーネット、HDMI 2.0を2口備えることで最大2画面出力に対応しています。

拡張性:メモリー交換とSSD増設が搭載可能。

本体の分解は底面4つのネジが剝き出しで配置されているため、これらを緩めるだけで簡単に外せます。

本体内部で交換可能な部品はM.2 2280サイズまで対応するSSD(SATAおよびNVMe対応)が2スロットあり、1つは空きスロットになっています。そのため、ユーザーが任意でNVMe SSDまたはSATA SSDを追加することができます。

メモリはシングルチャンネルのSO-DIMMがあり、標準で3200 MHz動作の16GB SO-DIMMが組み込まれています。

Beelink Mini S13 Proの各種パフォーマンスについて

内蔵のTwin Lake世代 N150 CPUの仕様

Mini S13 Proに内蔵されているCPUはIntel Twin Lake世代のCPUで、型名はIntel N150を搭載しています。このTwin Lakeは2023年に投入されたAlder LakeのE-Core (Gracemont)のみを搭載するAlder Lake-Nと同じCPUアーキテクチャを採用したCPUになっています。ただ、Alder Lake-Nと異なる点として動作クロックが100 MHzほど向上している他、内蔵グラフィックスカードの動作クロックは350 MHzほど引き上げられているため、高解像度モニターで作業する際の快適性は向上しています。

Mini S13 Proのパフォーマンス

性能としてはAlder Lake-N (Intel N100)からコアアーキテクチャは変わっておらず、動作クロック向上も100MHz程度であるためIntel N100に対して若干向上していますが、大幅な向上ではなく体感できるレベルかというと微妙と言えそうです。ただ、性能としてはCore i5-6600Tなどに近い性能を有しているため、ウェブ・ブラウジングなど軽い作業が中心であれば処理性能に不自由することは無いです。

PCMarkベンチマークの結果は2173ポイントで最新鋭のPCのように動作がサクサクできるという訳ではないです。ただ、ウェブブラウジングなどの快適性を図るEssentialsは6354ポイント、ワード、パワーポイントなどのオフィス用途での性能を図るProductivityは4183ポイントとIntel N100搭載PCより若干高くなっています。また、スコア的には軽めのサイトでウェブブラウジングをしながらOfficeを起動して作業する程度であれば不自由がない程度の性能は確保できていると言えます。

Beelink Mini S13 Proの日常での使い心地と使い勝手

PCではパフォーマンスなどが重要でもありますが、毎日使うという点で気になる使い勝手や使い心地について取り上げて行きます。

ライセンスはボリュームライセンス

S13 ProではミニPCで懸念されているボリュームライセンスが初期状態ではインストールされてしまっています。Beelinkにこの件と問い合わせたところ、ライセンスが無効かされる心配はないと明言すると共に万が一そのような事態が発生した場合はサポートするとのことです。ただ、心配な方はクリーンインストールを行い、正規認証であるRetail Channelに切り替えを行ってもいいかもしれません。

メモリーが標準で16GB搭載

Intel N系CPUを搭載するミニPCの多くは8GBメモリが標準搭載されるケースが多いのですが、Mini S13 Proでは16GBメモリを搭載する構成が標準になっています。また、ベースモデルが31,900円でクーポン適用で2.6万円で購入できるため、N100を搭載するほかのミニPCに比べるとかなり安価な価格での販売になります。

ファンノイズがほとんど聞こえない

Mini S13 Proでは上述の通りTDP 6Wで動作するIntel N150を搭載しているため、冷却のためにファンを高回転で回す必要がほとんどなく、ベンチマーク中もファン音は聞こえるものの、甲高い耳障りな音がずっと鳴るということはありませんでした。そのため、机の上に置いておいても音が気になることはあまり無いと言えるほか、ディスプレイの裏や机の下など遮蔽物があれば生活音に紛れてファンノイズはほとんど聞こえない状態になります。

Beelink Mini S13 Proの最終評価:ネットやオフィス用途ならコスパ高め

  • 価格が定価で3万円、セール時は2.6万円と安価
  • 日常やオフィス用途であれば十分な性能
  • 16GBメモリー搭載
  • SSDの増設が可能
  • USB-C非搭載(USB-PDにも非対応)
  • ボリュームライセンス

Beelink Mini S13 Proは定価で31,900円、セール時は2.6万円前後で購入はできるなど非常に安価であるものの、性能は日常ではYoutubeやNetflixを見たり、ウェブブラウジングをしたり、ワードやパワーポイント、メールなど含めた簡単な事務作業を単独で行うのであれば必要十分な性能を持っているミニPCと言え、コストパフォーマンスは高めと言えます。

特に、ミニPCで多くあるメモリー8GB構成ではなく、すべて16GB構成に引き上げられているためメモリを多く消費するウェブ・ブラウジングや同時に複数作業を行う際の快適性については8GBしか備えないミニPCに比べると快適であると言えます。

ただ、注意点としてはWindows 11はボリュームライセンスで認証されているため、使えなくなることはないとBeelink側は明言しているものの、不安な方は避けたほうがいいかもしれません。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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