Intelが Arrow Lake-S は Ryzen 7000X3D よりゲーミング性能が劣ると認める
2024年10月10日(日本では10月11日 0:00)にIntelの次世代デスクトップ向けCPUであるArrow Lake-S世代のIntel Core Ultra 200Sシリーズが発表され、刷新されたアーキテクチャーなどにより電力効率の向上、そしてそれに伴う性能向上と消費電力の大幅な低減が謳われていますが、コンシューマー向けCPUで比較的重要視されるゲーミング性能について、IntelはAMDの3D V-Cache搭載製品に比べて約5%ほど劣ることを明らかにしました。
IntelはRyzen 9 7950X3Dに関するデータをいくつか示しました。Arrow Lake-Sの性能に基づくと、Ryzen X3Dに対して約5%劣る性能差になると思います。この差に関しては非常に満足しています。私たちのCPUではCPUに組み込まれたキャッシュと、優れたIPCを活用することで、約5%の差に縮まっていると、はっきりと伝えたいです。
Intel VP & General Manager Client AI and Technical Marketing Robert Hallock氏
IntelがCore Ultra 200Sの発表で示したスライドでは、Ryzen 9 7950X3Dに対して5%ほど劣ることを明らかにしていましたが、Intelとしては3D V-Cacheなど追加キャッシュなしで、CPU単体での性能を追求した結果、性能差を5%まで縮めることに成功したと言いたいのかもしれません。
なお、絶対的な性能ではCore Ultra 200SシリーズはRyzen 7000X3Dに劣っているかもしれませんが、電力効率の大幅向上はRyzen 7000X3Dを超えている可能性もあり、Core i9-14900Kに対してゲーミング時の消費電力は平均-73W削減できているとのことで、少なくともRyzen 9 9950Xを下回り、Ryzen 7 7800X3Dに迫るような消費電力を24コアCPUで実現できている点は驚異的と言えるかもしれません。
ただ、懸念点としてはRyzen 9000シリーズも電力効率の向上に焦点を当て、ゲーミング性能は先代のRyzen 7000シリーズに対して向上はほとんど見られず、この点がレビューで酷評され、販売面でも苦戦している状態に陥っています。
そのため、Arrow Lake-Sの消費電力低減は技術的に優れていると言えるのですが、消費者が求めるものになっているのかは疑問符が残る状態で、レビューや販売状況などには注目が集まります。
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