Intel Arrow Lake-Pの情報が出現。GPUが大幅強化され2024年初旬登場

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2021年末に登場予定のAlder Lakeでは高性能コアと高効率コアを混ぜ合わせたハイブリッドCPUがIntelとして本格採用されます。Intelではその約2年後に予定しているArrow Lakeでは新しいCPUアーキテクチャーと内蔵GPUが大幅強化され、AMD Zen 5やApple M系 SoCに対抗するようです。

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Arrow Lakeでは新Core系と新Atom系CPUアーキテクチャーを採用

Intel Arrow Lake To Tackle AMD’s Zen 5 & Apple’s Next-Gen SOC With Hybrid Chiplet Based Architecture (wccftech.com)

Arrow Lakeと言う名称についてはつい最近、Intelの2025年までのCPU名称と概要がリークした際に登場した名前で、Lion Coveと呼ばれる新しいCore系アーキテクチャー(高性能コア:以下P-Core)と、Skymontと呼ばれるAtom系アーキテクチャー(高効率コア:以下E-Core)が搭載されると見られています。このCPUは2023年末から2024年初旬ごろに登場すると見られており、Alder Lake登場から丁度2年後になります。

2025年までのIntel CPU名称などリークが出現。2023年からMCM化へ?

デスクトップ向けCPUであるArrow Lake-SではIntel 4 プロセスノードを採用し、P-Coreを8、E-Coreを32コア搭載する最大40コア構成と新アーキテクチャーに進化したXe-GPUが搭載されると見られていますが、今回モバイル向け製品となるArrow Lake-Pに関する情報が出現しました。

P-Core 6コア+ E-Core 8コア構成でAlder Lake-Pと大きく変らず

Intel’s Arrowlake Aims at Apple – YouTube

情報はAdoredTVと呼ばれるテック系Youtuberからの情報となっています。情報元としてはIntelの関係者から聞いた話と述べており、主にArrow Lake-Pに関する情報が動画になっています。

動画の中では、Arrow Lake-Pの構成について語られており、P-Coreが6コア、E-Coreが8コアの合計14コアが搭載されるとの事です。この構成はAlder Lake-PやRaptor Lake-Pで予想されている構成とほとんど変わっていません。ちなみに、Alder LakeではP-Coreがマルチスレッドに対応する一方で、E-Coreはマルチスレッド非対応となっています。そのため、14コア・20スレッドとなりますが、もしE-Coreでもマルチスレッド対応となればスレッド数は8上乗せされた14コア・28スレッドとなりスレッド数はかなり増える事になります。

この合計14コア構成についてですが、冒頭で少し記載されたデスクトップ向けとなるArrow Lake-SではP-Core 8コア、E-Core 32コアの計40コアとなっていますので、もしこの情報が本当であればデスクトップとモバイル向けで大きな差が生まれそうな構成になっています。

内蔵GPUは大きく強化へ。320基のEU、2560コアのXe-GPUを搭載

内蔵GPUについては、Arror Lake-PではCPU構成よりも興味深い事になっています。AdoredTVによると、内蔵GPUにはXe GPUが採用されるのですが、GT3構成で320基のEU、2560コアを搭載したXe GPUを搭載するとの事です。この構成は内蔵GPUでありながら、エントリーレベルからミドルレンジ帯のデスクトップGPUに匹敵する性能を発揮できると見られています。また、GPUのダイサイズは80mm2程度になると見られています。

Tiger LakeではCPUとGPUを合わせたダイサイズが約150mm2程度である事から、もし同じダイサイズであれば内蔵GPUが半分以上の面積を占める事になり比較的大きなスペースを占拠する事になります。

なお、GT3構成のCPUは内蔵GPUも含めてTSMCの3nmプロセスで製造されるとの事です。

AMD V-Cacheに似た機構も搭載。AMDのZen 5とApple SoCに対抗。

AMDでは、V-Cacheと呼ばれるチップレット上に巨大なキャッシュを積み重ねて搭載する技術を持っており、2021年~2022年中に実際にV-Cacheを搭載した製品が発売される見込みになっていますが、Intelも同じような機構を採用したArrow Lake-Pを準備している可能性があるとの事です。Intelではこれを『ADM』と呼んでいるとの事ですが、AMDと少し異なるのがCPU用のキャッシュでは無く、GPU用のキャッシュになるとの事です。

Intelとしては、CPU性能を電力効率とパフォーマンス面で高める事はもちろんの事、内蔵GPU性能も大幅に引き上げてAMDのZen 5 Strix Point APUやAppleの次期M系 SoCに対抗する狙いがあると見られています。AMDでは副社長インタビューにて、AppleのM系 SoCを念頭に置いたロードマップを策定していると述べていますが、IntelではAMDそして、Apple M系 SoCに対抗すべく非常にパワフルな製品を今後用意すると見られています。

Arrow Lakeに搭載されるLion CoveやSkymontに関する詳細情報はあまり無いため、CPU性能については何とも言えませんが、少なくともIntelはGPU性能についてかなり力を入れるようです。Intelでは近年、Xe-HPGなどディスクリートGPUにも参入を予定しているため、今後はグラフィックス性能、つまりGPU性能が製品として非常に重要視されると見積もっていると見られています。

この中で言われている内蔵GPUに320基のEUを搭載するというのが現実となれば、タブレットや薄型ラップトップで最新のAAAタイトルを画質を落とさずにプレイする事も夢では無くなりそうです。ただ、Ada LovelaceやRDNA 3の進化も凄まじいので、Arrow Lakeが登場する頃にはこの320基のEUを搭載してもGPU性能としてはディスクリートGPUで言うエントリーレベル程度になっていそうですがそこを何とかIntelには頑張ってほしい所です。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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