Qualcomm以外もArmに続々参入? Arm社CEOが複数ベンダーがWindows向けArmを開発中と明らかに
QualcommではまもなくWindows on Armに対応するSnapdragon Xシリーズをリリースし、抜本的な電力効率とパフォーマンスの改善に加え、弱点だったエミュレーション性能が向上するなどArm搭載ノートPCの普及が期待されますが、どうやらQualcomm以外にも複数のベンダーがPC向けArmの開発を進めており、ノートPCに加えデスクトップ向けも開発が進められている事がArm社のCEO、Rene Haas氏が明らかにしました。
Armは今後数年間は確実な成長を予測しています。大きな理由は、Windows on Armセグメントは複数のメーカーがSKU、価格帯、そして様々なプラットフォーム向けに展開することが予測されています。現時点で我々から言えるのは複数のメーカーが今後12から36か月以内に新製品を投入する予定です。
Rene Haas -Arm CEO
Rene氏によると、複数のメーカーWindows on Armに対応するチップセットなどを様々な価格帯そしてプラットフォーム向けに開発中とのことで、Qualcomm以外のメーカーも今後3年以内に新製品が投入されると述べています。
現時点で、Windows on Armに対応する製品は主にQualcommが製造していますが、Armアーキテクチャーを採用するプロセッサを作れるのは他にMediaTekやSamsungなどもあります。
これらのメーカーでは開発中のスマートフォン向けプロセッサに対して多少の改良を加えるだけでWindows on Armに対応するノートPCなどを想定したモデルにすることも可能で、Windows on Arm対応により収益が取れる可能性があると思えばいつでも参入が可能と言えます。
Armは素晴らしいパフォーマンスとバッテリー持続時間があります。実際に、高パフォーマンスなマシーンをファンなしに作ることだって可能です。
Rene Haas -Arm CEO
また、Rene氏は高パフォーマンスなマシンもファンなしで作ることが可能とも述べています。これはデスクトップ向けも投入される事を示唆しそうですが、実際にサーバー、エンタープライズ領域で64コアを超えるようなArmプロセッサを作っているAmpereなどは既にデスクトップ向けにWindows on Arm対応CPUを投入することも可能であるため、近い将来、デスクトップ向けにもArmプロセッサが搭載された製品も登場するかもしれません。
Windows on Armへの関心は、MicrosoftがWindows 11 24H2からエミュレーション機能の性能向上やQualcommのSnapdragon Xシリーズにより高まっています。Rene氏はarmのCEOと言う事で多少の誇張はあるかもしれませんが、Qualcommの競合のMediaTekやSamsungなどがWindows on Armに対応するプロセッサをリリースしても特に驚きはないと言えます。ただ、まだQualcommのSnapdragon X Eliteを搭載した製品は消費者の手に渡っておらず、その使い勝手などは不明ですが、成功すればかなり速いペースでノートPC向けはArmノートPCが普及するかもしれません。
ARM -Arm Holdings plc News | Seeking Alpha
コメント
コメント一覧 (1件)
ユーザーとしては面白いんですけど、システム屋としてはテスト費が嵩むんですよね。サポート外にしたいところです。