AMDではアッパーミドルレンジ製品としてRadeon RX 6700 XTをリリースしていまが、これの下位モデルにあたるRadeon 6700をSapphireが発表しましたが、どうやらこれは誤植でAMDより正式にRadeon RX 6700が発表され、そのベンチマークが出現しました。
Radeon RX 6700が登場。Radeon RX 6700 XTの下位モデル
1週間前、Sapphireからマイニング用GPUであるGPRO X080を転用したと見られるゲーミング用GPU、Radeon 6700が出現しました。しかし、6月14日にAMDはRadeon RX 6700を発表しました。
このRadeon RX 6700は仕様はNavi 22 GPUを搭載し、Compute Unit(CU)は36基で2304コア、VRAM容量は10GB、バス幅は160-bitとなっており、Infinity Cacheも80MBになっておりRadeon RX 6700 XTに比べるとCU、VRAM、バス幅そしてInfinity Cacheすべてがスペックダウンされています。
ちなみに、Sapphireが1週間前に出したRadeon 6700についてはパッケージが既に出荷され、一部量販店などに到着もしており写真も出現しています。しかし、このRadeon 6700は誤植だったようで、Sapphire社のホームページ上からもRadeon 6700からRadeon RX 6700に書き換えられています。
恐らく既に出荷されたRadeon 6700についてSapphireへ返品されRadeon RX 6700と記載されたパッケージに置き換えられるようです。
ベンチマークはRadeon RX 6650 XTの12%高い性能に
TwitterユーザーのMEGAsizeGPUがRadeon RX 6700を入手したようで、3DMark Time Spyのベンチマークスコアを掲載しています。
PIC1: 6700 with 22.5.2 driver and default power setting
PIC2:6700 with 22.5.2 driver and max power setting
PIC3: 6700 with 22.5.2 driver for Radeon™ RX 6700 and default power setting
PIC4: 6700 with 22.5.2 driver for Radeon™ RX 6700 and max power setting pic.twitter.com/QM3Q8Slp0P— MEGAsizeGPU (@Zed__Wang) June 13, 2022
Radeon RX 6700のパフォーマンスはドライバーバージョン毎や電力設定毎にベンチマークが取られています。標準的な設定で最も高かったグラフィックススコアは11166ptが記録されています。
このRadeon RX 6700はRadeon RX 6700 XTとRadeon RX 6650 XTの間に位置するグラフィックスカードで12872ptを記録するRadeon RX 6700 XTに対しては15%ほど低いスコアになっています。一方でRadeon RX 6650 XTでは9900pt程度である事から約12%高い性能を記録しており、Radeon RX 6000シリーズラインアップの中で性能差が大きかったRadeon RX 6650 XTとRX 6700 XTを埋められる存在にはなりそうです。
AMDのRadeon RX 6000シリーズの中で唯一、無印モデルがなかったRadeon RX 6700系ですが、やっと登場となるようです。どうして、リフレッシュモデルのRX 6X50系の登場後にまで発売が遅れたのかは不明ですが、価格次第ではGeForce RTX 3060 Tiに対抗する存在として人気は出るかもしれません。
ただ、もうあと数ヶ月でRadeon RX 7000シリーズなどの次世代製品が出るので、タイミング的なには微妙ですね。
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