AMD Zen 6はI/Oダイが3nmに刷新。2026年10月以降に発売へ
AMDは2026年にZen 6アーキテクチャーを採用したコンシューマー向けのRyzenシリーズならびにサーバー向けEPYCを発売すると言われており、CCDのコア数増やI/Oダイの大幅刷新などで性能向上に期待が寄せられていますが、このZen 6アーキテクチャーで搭載される各種チップレットで採用される製造プロセスに加え、量産開始時期などのリーク情報が登場しました。
チップレットは先進プロセスを全面採用。I/Oダイは3nm、CCDは2nm

AMDのZen 6ではチップレットとしてCPUコアを内蔵したCCDとメモリーコントローラーやPCI ExpressなどI/O関係を司るI/Oダイの2つを搭載していますが、AnandTechなどで活動するリーカーのKepler_L2氏がこれらのチップレットが製造されるプロセスノードについて明らかにしています
チップレット | 製造プロセス (Zen 6) | 参考:Zen 5での製造プロセス |
---|---|---|
デスクトップ・ノートPC向け CCDチップレット | TSMC N2P (2nm) | TSMC N4X (4nm) |
サーバー向け CCDチップレット | TSMC N2P (2nm) | TSMC N4P/N4X (4nm) |
デスクトップ・ノートPC向け I/Oダイ | TSMC N3P (3nm) | TSMC N6 (6nm) |
Zen 5ではCCDが4nm、I/Oダイが6nmが採用されておりCCDは比較的最新の製造プロセスを活用していたものの、I/Oダイは2020年に量産開始された比較的古めのプロセスが使われていました。
しかし、Zen 6ではCCDは2025年終わり頃から本格的に量産開始となる2nmを活用するほか、I/Oダイも第3世代3nmプロセスであるN3Pが活用されるなどすべてが2026年時点でも最先端とも言えるプロセスが全面採用されています。
この変更によりCCDは現行に対してコストは上がるものの、性能や電力効率の大幅向上が期待できる一方で、I/Oダイ側は製造プロセスを抑えつつも比較的新しいプロセスを採用することでコストと性能のバランスを取った格好になっています。
本格的な量産開始は2026年第3四半期に予定。発売は2026年10月以降?

Zen 6を採用したRyzenやEPYCは2026年後半に登場すると言われていますが、具体的な発売時期は現時点では明らかにされていませんでした。しかし、Anandtechで別のリーカーのadroc_thurston氏によるとCCDが活用するN2Pプロセスは2026年第3四半期から量産体制に移行するとのことで、Zen 6搭載RyzenやEPYCに関しては2026年第四四半期、つまり2026年10月から12月の間に発売されると見られています。
この時期は、Intelが投入を計画している次世代CPU「Nova Lake」の登場時期とも重なります。IntelのNova Lake-Sは16P+32E+4LPE構成で合計最大52コアを搭載するほか、3D V-Cacheに似たbig Last Level Cache (bLLC)などを搭載すると言われているため、両社の次世代製品が市場でどのように評価されるのか今後の動向に注目が集まります。
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