AMD Zen 6 はAM5対応で登場? I/OダイとCCDの接続方法が大幅変更されレイテンシが大幅低減
AMDは2026年にZen 6アーキテクチャーを搭載するノートPCならびにデスクトップ向けRyzenシリーズを発売すると見られていますが、デスクトップ向けのZen 6世代Ryzenについて対応ソケットならびにI/OダイとCCDの構成に関するリーク情報が登場しました。
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Moore’s Law is Deadが関係者から入手した情報によるとAMDはZen 6世代のRyzenでは各CCDに内蔵されるコア数が8コアから12コアに増えるほか、I/Oダイも新しいものが採用されるなど大きな変更が入っています。そのため、対応ソケットが刷新されるのではないかと懸念されていましたが、AMDではZen 6でもZen 4やZen 5から互換性を保つソケットAM5が採用される予定とのことです。これにより、Zen 4などからの乗り換えも容易になるほか、安価で販売されている古いマザーボードを利用できるため、LGA1851から新しいソケットへ移行予定のIntel Nova Lake-S世代に対して優位性を保つことが出来ると考えられています。
ここ最近のRyzenシリーズに搭載されているI/Oダイは数世代置きに刷新されているものの、Zen 2以来I/OダイとCCDの接続方法はSERDES (Serializer / Deserializer)と呼ばれる方法が用いられています。この接続方法は信号の信頼性が高く、データの転送率を高くできるものの、レイテンシが高いというデメリットがありますが、これまではCPUではこれがボトルネックにはあまりなっていませんでした。
しかし、Zen 5からはSERDESによるレイテンシがボトルネックになり始め、このレイテンシを補える3D V-Cacheモデルではゲーミング性能のみならずこれまで大幅な性能向上が見られなかったレンダリング性能の向上なども確認されています。
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そのため、AMDはZen 6からI/OダイとCCDの接続方法を刷新する見込みで、SERDES方式からブリッジダイで各チップレットを繋ぐFan-out Embedded Bridge (FOEB)が用いられるとのことです。このFOEBは既にStrix HaloのI/OダイとCCDを繋ぐために用いられており、帯域幅の向上に加え、レイテンシの大幅低減を実現していると言われています。そのため、Zen 6世代のCPUではIPC向上の効果がより実感できるほか、非3D V-Cacheモデルでゲーミング性能の大幅向上が期待できる可能性がありそうです。
AMD Zen 6 Pictured: 24 Core Desktop, X3D APU, AM5 Support! | Moore’s Law is Dead
コメント
コメント一覧 (1件)
I/OダイとCCDの接続より、24C 48T分のCCDとiGPU、NPUの強化となるとメモリ帯域の狭さの方が問題になると思うので、IODに特盛VCache(128MBは欲しい)を敷いてくると予想します