AMDのサーバー向けCPUがシェアが2025年には40%に到達する可能性

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AMDではサーバー・データセンター向け製品のEPYCはCPU1基辺りの性能が高い一方で、電力効率も高い事から好調な売り上げを維持していますが、どうやらAMDのサーバー・データセンター向け製品のシェアは2025年終わりには40%程度にまで拡大する可能性が出てきているようです。

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AMDのサーバー・データセンター向け製品のシェアが拡大。2024年末には40%に達する可能性も

AMDではサーバー・データセンター向け製品のEPYCを投入以来、Intelが80%以上のシェアを握っていた市場で躍進し、2023年現在では20%近いシェアを獲得していると言われています。このサーバー・データセンター向け製品は単価が高い上に、収益性も高いことからAMDにとっては成長を支える大きな柱となる事業になっています。そんなサーバー・データセンター向けについてはAMDが直近に発表した決算では2022年に比べて横ばいとなっており、Intelがデータセンター向けで収益が39%減少した事とは対照的な結果になっています。

そんな勢いが衰えないAMDですが、2023年にはZen 4アーキテクチャーを採用したEPYC Genoaを発売し、今後は3D V-Cacheを追加したEPYC Genoa-X、最大128コアに多コア化されたEPYC Bergamoとコストを下げたEPYC Sienaなど続々とラインアップを追加するなど攻勢を維持する構えとなっていますが、調査会社のBRAIDのアナリストによるとAMDでは2023年の終わりには30%までサーバー・データセンター向けCPUのシェアを獲得し、2024年から2025年の終わりにかけては40%まで伸びると見られています。特にシェア伸張に大きく貢献するのがEPYC Sienaになると見られています。このEPYC Sienaでは最大64コアとEPYC GenoaやBergamoに比べると物足りないですが、CPU単体の価格が抑えられている他、消費電力も引き下げられているため、Total Cost of Ownershipと呼ばれるサーバー導入に関わるコスト総額を最小化しつつ、スケーラビリティも確保するというCPUになっています。

ライバルのIntelではSapphire Rapidsを投入したものの、AMDに比べると性能面の他、ラインアップ面でも劣る場面も多く、2023年末にはEmerald Rapidsなども投入しますが、EPYC GenoaやEPYC Sienaなどに対抗するだけのコストパフォーマンスを叩き出せるかは怪しいと見られています。

なお、AMDもIntelも2022年は世界景気の後退を背景に、サーバーやコンシューマー向け両方で需要が大きく落ち込んでいましたが、2023年後半からは両市場は回復傾向に向かうと見られています。このタイミングでAMDはEPYC BergamoやSienaを投入してくると見られているため、Intelはこの攻勢をどのように耐え凌ぎ、Emerald RapidsやGranite Rapidsに繋げていくのかはAMDやIntelの今後を左右する重要な時期となるので今後の動向に注目です。


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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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