AMD Ryzen 9000X3Dは早ければ2024年9月発表または発売。Arrow Lake-Sの話題を掻き消す狙いも
AMDがComputex 2024で発表したZen 5搭載のRyzen 9000シリーズは2024年7月末からRyzen 9 9950X、Ryzen 9 9900X、Ryzen 7 9700X、Ryzen 5 9600Xの合計4モデルが発売される予定になっています。
ただ、AMDではRyzen 5000やRyzen 7000シリーズの時と同じように、約半年ぐらい遅れて3D V-Cacheを搭載したRyzen 9000X3Dを追加投入すると予想されていますが、どうやらこの3D V-Cacheを搭載するX3DモデルについてRyzen 9000シリーズにおいては過去に投入されたX3Dモデルに比べてかなり早い段階で発売される可能性があるようです。
Computex 2024に参加していた信頼できる業界関係者によると、AMDはRyzen 9000X3Dを2024年9月にローンチする計画とのことです。また、この動きに合わせて投入が遅れているX870EやX870も同時期にローンチされる可能性があるとのことです。なお、Ryzen 9000X3Dのラインアップは不明ですが、現時点ではRyzen 7000X3Dと同じ様に最初はハイエンドのRyzen 9 9950X3DやRyzen 9 9900X3Dが投入され、最後にRyzen 7 9800X3Dが投入されるものと考えられます。
Damien Mason -Club386
海外メディアが業界関係者から得た情報について、2024年9月にRyzen 9000X3Dがローンチされるとのことですが、このローンチの意味が発表なのか発売なのかは明らかではないとのことです。そのため、仮にローンチが発表を意味するものであれば発売時期は10月から11月ごろになると考えられますが、Ryzen 7000シリーズのX3Dモデルは通常モデル発売7か月とかなり期間が開いていたことを考えると、年内に発売はタイミングとしてかなり早いと言えます。
AMDがRyzen 9000X3Dの発売を急ぐ背景としては、Intelが次世代デスクトップ向けCPUのArrow Lake-Sを2024年9月に発表し、10月から11月の間に発売する事が挙げられます。特にこのArrow Lake-Sは3年ぶりにソケット変更が実施されるため、例年以上にCPUとマザーボードを変更を検討するユーザーが増えると考えられます。そのため、AMDとしてはこのArrow Lake-S発表、発売に被せる事で話題を掻き消すことを考えていても不思議ではありません。
仮にAMDがArrow Lake-Sと被せる事を目的としているのであれば、Arrow Lake-Sの発表は9月末に行われる事が決まっているため、同じタイミングでRyzen 9000X3Dを発表し、発売時期はArrow Lake-Sの手前に置くというと言う事で、9月発表、10月発売と言う可能性が高いと言えそうです。
AMDのRyzen 9000シリーズについては通常モデルを買うユーザーももちろんいると考えられますが、今までのパターンからX3Dが後で出る事を考えて買い控えるユーザーや、性能面で期待値が高めなArrow Lake-Sが出るまで様子見と言うユーザーもかなり多いと言えます。逆に言えばAMDとしてもRyzen 9000シリーズの通常版でArrow Lake-Sの買い控えをしているユーザーを取り込むまでの性能は発揮できていないと少々自信がない可能性もありそうです。
ただ、AMDとしてはRyzen 9000シリーズを投入したあとにRyzen 9000X3Dを早く投入することで、売り上げを確保するとともにArrow Lake-Sが出るまで様子見しているユーザーを取り込む事を目論んでいると言えそうですので、Ryzen 9000X3Dについては性能についてそこそこ自身があるのかもしれません。
AMD’s next-gen X3D CPUs target September release | CLUB386
https://www.club386.com/amds-next-gen-x3d-cpus-target-september-release
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