ASRock が Ryzen 9000 が動作不良に陥る不具合対策で修正BIOSを配布。原因は過剰なPBO設定?
AMDのRyzen 9000シリーズとASRock製マザーボードを組み合わせた際にCPUが動作不良に陥ると言う不具合が海外では多く報告されており、Redditなどでも話題に挙げられている状態です。ただ、この問題についてはASRockはメモリーの互換性などが主な原因と明らかにしていましたが、どうやらBIOS設定でCPUに負荷を与えるような設定上の不具合があったようで、新たに配信したBIOSでこれら不具合を修正したことが明らかになりました。
オーストラリアのYoutuberのTech Yes CityによるとComputex 2025にてASRockのマザーボード開発チームとRyzen 9000シリーズCPUで発生している不具合について確認したところ、BIOSのPBO設定の内、EDC(Electric Design Current)およびTDC(Thermal Design Current)についてRyzen CPUに対して過大とも言える設定がされていたことを発見したとのことです。
そのため、これら不具合を修正した対策BIOSの配信を開始しているとのことで、今後このような不具合が発生する可能性はかなり低くなっていることを明らかにしたとのことです。

実際にASRockのサポートページに行くと、2025年5月頃からX670やB650、X870、B850向けにBIOSアップデートが配信されており、この変更内容の中に『Optimize PBO setting(PBO設定を最適化)』と言う記載が行われており、このBIOSアップデートで上述の過大なEDCやTDC設定への修正が入っていると見られています。
なお、この不具合の発生要因とも言えるPBO設定についてはAMD側が一定の制限を指示した上で各社マザーボードメーカーがカスタマイズすると言うものと見られていますが、今回このAMDの制限が高すぎたのであればASRockのみならずASUSやMSIなど他社製マザーボードでも同様の不具合の発生が懸念されます。一方で、ASRock側の設定が高すぎたなどであれば不具合はASRock製マザーボードとの組み合わせのみに絞られることになります。また、ASRockが配信した新しいBIOSでCPUが故障すると言った不具合が防げるのかまだ出て間もないため、今後の動向に注目が集まります。
なお、この一連の不具合について懸念が寄せられるのがASRockとAMDの初動対応で、ASRock製マザーボードとRyzen 9000シリーズを組み合わせた際にCPUの故障や焼損が報告され始めた後に一度ASRockとAMDは公式発表でCPU側の問題ではなく、DDR5メモリーとの互換性が問題であるとしていました。しかし、非公式ながらもPBO設定に問題があった旨をYoutuberに説明していることや、PBO設定を修正したBIOSを配布し始めていることからASRockおよびAMD両社から不具合の概要やBIOSアップデートの推奨などの対策、そして不具合に遭ったユーザーに対する対応方針について公式な形で情報開示を行うことが強く望まれます。
ASRock answered me why Ryzen 9000 CPUs are dying on their Motherboards. | Tech YES City
コメント
コメント一覧 (2件)
知識があれば誰が見ても明らかに不具合が起きるような設定が初期設定として設定されているのであれば、ASRock内部に反AMD信者がいる可能性があるな。それもBIOSの初期設定ができる立場の人間にと妄想してみる。
他の製造会社では発生してない事からASRockの評価に影響が出そうだ。
PBO有効にしたらCPUの保証が無くなると警告出すくせに、デフォで勝手にOCするなって話。
CMOSクリアしてもOC状態になるから何も知らない素人は気付かないうちにOCで使うことになってCPUが壊れるから最悪なんだよね。
まぁこれはASRockみたいなメーカーの製品買うやつが悪い。
公式X見れば分かるけど謝罪1つ無いから悪いとも何とも思ってない証拠だし。
BIOSダウンロードしてBIOSエディタで見たらPBOの電力制限がおかしいから、こりゃやってるなって製品買う前に分かるからね、知ってる人は絶対に買わないし馬鹿な素人しか引っかからない。