AMD Ryzen 7 8700Gの各種ベンチマークが登場。GPU性能はCore Ultra 7並?
AMDでは2024年1月初旬に開催されるCES2024近辺でノートパソコン向けのRyzen 8040シリーズをベースにデスクトップ向けに転用したRyzen 8000Gシリーズを投入しますが、今回この中で最上位モデルとなるRyzen 7 8700Gに関する各種ベンチマークが登場しました。
このRyzen 7 8700GではCPU側には合計8コア、16スレッド構成となり動作クロックは最大5.1 GHz、L3キャッシュは合計16MBになっています。GPU側についてはRDNA3アーキテクチャーで構成されるCompute Unitを12コア搭載することで高いグラフィックス性能が期待できます。
グラフィックス関係のベンチマークではOpenCLでは29244ポイント、Vulkanでは35427ポイントを記録しています。
デバイス名 | Geekbench 5 OpenCL スコア | Geekbench 5 Vulkan スコア |
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RTX 3050 (Laptop) | 50370 | 48666 |
RX 480 (Desktop) | 42302 | 46079 |
RTX 2050 (Laptop) | 41474 | 40594 |
MX570 (Laptop) | 39179 | 38904 |
GTX 1650 Ti (Laptop) | 38576 | 39219 |
Arc A380 (Desktop) | 37105 | 37579 |
GTX 1650 (Laptop) | 35036 | 31557 |
MX550 (Laptop) | 34606 | 31388 |
GTX 1060 6 GB (Desktop) | 34175 | 35303 |
Arc Xe-LPG (Core Ultra 7 155H) | 33948 | 32687 |
Radeon 780M (Ryzen 9 7940HS @ 60W) | 32598 | 36102 |
GTX 1060 3 GB (Desktop) | 31765 | 32978 |
Radeon 780M (Ryzen 9 7940HS Stock) | 30296 | 33636 |
Radeon 780M (Ryzen 7 8700G) | 29244 | 35427 |
Radeon 760M (Ryzen 5 8600G) | 24842 | 30770 |
Radeon 760M (Ryzen 5 7640HS) | 20793 | 27106 |
今回のベンチマークではメモリーにはDDR5-4800と少々遅めのメモリーを使っているため性能は若干制約された状態といえます。そのため、OpenCLではベースとなっているRyzen 7 7940HSに対して4%、IntelのCore Ultra 7 155Hに対しては14%劣ったスコアを記録しています。
一方でVulkanではRyzen 7 7940HSに対して5%、Core Ultra 7 155Hに対して8%ほど優れた性能を記録しています。これは今後のドライバー最適化などによりCore Ultra 7などに近い性能を記録できるようになるかも知れません。
デバイス | ONNX CPU Inference | ONNX GPU Inference |
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Ryzen 7 8700G | 3933 | 5255 |
Ryzen 9 7940HS | 3686 | 5174 |
Core Ultra 155H | 3243 | 4408 |
ここ最近注目を集め始めているAIなどに必要な機械学習機能の性能については、Ryzen 7 8700GはCPUだけでは3933ポイント、GPUのみで5255ポイントを記録しています。
これはRyzen 7 7940HSに対してCPUでは6%、GPU側は1.5%優れた性能を記録しています。これは動作クロックがデスクトップ向けのRyzen 7 8700Gでは高められている事が要因と言えます。
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