AMDでは2023年秋以降にZen 4アーキテクチャーを採用するEPYCをベースにしたワークステーションおよびHEDT向けCPU、Ryzen Threadripper 7000シリーズ、コードネーム:Storm Peakを発売予定ですが、ASUSの広報担当者のTony Yu氏により発売時期に関する発言があったようです。
AMD Ryzen Threadripper 7000は2023年下半期に投入。ワークステーションに加え、HEDT向けは復活予定
AMDではZen 4アーキテクチャーを採用した最大96コアのEPYC Genoaを2022年末頃に発売し、これらのCPUをワークステーションおよびHEDT向けに転用したRyzen Threadripper 7000シリーズが2023年秋頃を目途に発売がされるというリークが過去に登場していました。
今回、このリークを補足する情報として、ASUSの広報担当者であるTony Yu氏がIntelの最新鋭ワークステーション・HEDT向けCPUであるXeon W3400シリーズの紹介とレビューをする中で2023年後半を目途にAMDがTR5プラットフォームを採用するRyzen 7000Threadripper 7000 HEDT CPUが登場して、より多くのコア、より多くのI / O、そしてCPUのパフォーマンス/効率が向上することを示唆する発言をしています。
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AMDのRyzen Threadripperについては4000シリーズまでは多くのPCIeレーンとメモリーチャンネルを搭載するワークステーション向けのRyzen Threadripper Proと、PCIeレーンなど拡張性が少し削られたHEDT向けのRyzen Threadripperのラインアップで用意されていましたが、5000シリーズではライバルのIntelが不在だったこともあり、高価なRyzen Threadripper Proのみラインアップしていました。
しかし、2023年にIntelは第12世代CPUのAlder Lakeで採用されていたGolden Coveアーキテクチャーを最大56コア搭載したワークステーション向けのXeon W3400とHEDT向けのXeon W2400を発売しています。そのため、AMDではこれらの製品に対抗するために、Ryzen Threadripper ProとRyzen Threadripperの2つをラインアップする計画であると言われています。
ワークステーション向けのRyzen Threadripper Proはサーバー・データセンター向けのEPYCに仕様は近く、8チャンネルのDDR5、最大128 PCIe Gen 5レーンを備える予定です。ただしオーバークロック機能は無効化されます。
一方でHEDT向けでは4チャンネルのDDR5、最大64 PCIe Gen 5.0レーンにスペックダウンされますが、よりコンシューマー向けという事でオーバークロック機能が搭載される予定になっています。
これらのCPUの最大コア数は不明ですが、ベースとなるEPYC Genoaが96コアである事を考えるとワークステーション向けでは少なくとも96コアモデルが登場し、HEDT向けでは従来モデルで既に64コアを搭載している事から64コアを下回る事は無いと考えられています。
なお、Intelのワークステーション向けXeon W-3400は最大56コア、HEDT向けのXeon W-2400では最大24コアという事で、Ryzen Threadripper 7000シリーズについては発売がされればワークステーションおよびHEDT向けでは競争力が非常に高い製品になると見られています。
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