AMDでは2023年1月開催のCES2023にて現在発売されているRyzen 7000シリーズに対して価格を抑えたRyzen 7000シリーズ(無印モデル)の投入を予定していますが、これら廉価モデルの価格に関する情報が明らかになりました。
AMD Ryzen 7000シリーズの無印モデルは最安値$229に。日本円で約3.7万円
AMD Ryzen 7900/7700/7600 CPU pricing and specifications have been confirmed – VideoCardz.com
AMDでは2022年9月末にRyzen 9 7950X、Ryzen 9 7900X、Ryzen 7 7700X、Ryzen 5 7600Xの4モデルを発売しましたが、これらのモデルは動作クロックと性能が高められたXバリアントで価格も若干高めになっています。
また、Intelでは第13世代CPU Raptor Lake-Sのエントリーからミドルレンジ版を発売を同時期に予定していることから競争力を維持するために、AMDではRyzen 9 7900、Ryzen 7 7700、Ryzen 5 7600の3モデルの無印モデルを2023年1月3日開催のCES2023にて発表し、2023年1月10日に発売をする予定ですが、今回Videcardzが新たに発売されるRyzen 7000シリーズの無印モデルの価格情報が記載されたスライド資料を入手したようです。
スライド資料には2023年1月に発表されるRyzen 9 7900、Ryzen 7 7700、Ryzen 5 7600の3モデルに関する情報が記載されており、価格と競合となるCPUについて記載がされています。
Ryzen 9 7900Xは12コア24スレッド構成のCPUで、動作クロックは最大5.4 GHzで動作し、価格は$429となっています。販売価格の為替レートは近年の円安が反映されたとして$140=円で計算すると約6.0万円での販売となります。競合となるモデルはCore i9-13900およびCore i9-12900になるようです。ちなみにCore i9-12900は価格が7.6万円で販売されているため、性能が同等レベルであることを考えると競争力に関しては十分にあると言えそうです。
Ryzen 7 7700は8コア16スレッドのCPUで動作クロックは最大5.3 GHzで価格は$329、日本円では4.6万円前後での販売が予想されます。このCPUはIntelのCore i7-13700およびCore i7-12700が競合となるようです。このCPUについては競合のCore i7-12700が現在4.7万円前後で販売されているため、AM5マザーボード価格などを含めると少々厳しいと言えそうです。
Ryzen 5 7600は最廉価モデルとなり6コア12スレッドで動作クロックは最大5.1 GHzとなります。販売価格は$229、日本円では約3.2万円となります。競合となるCPUはCore i5-13600およびCore i5-12600ですが、Core i5-12600が最安値は3.2万円前後で販売されているため、Ryzen 5 7600の性能次第ですがXバリアントとあまり性能が変わらないのであればパフォーマンスは悪くないため優位性はあるかもしれません。一方でCore i5-13600も3万円後半で販売してきた場合、かなり厳しい戦いになると考えられます。
なおRyzen 7000シリーズの無印モデルにはCPU冷却用ファンが同梱されます。Ryzen 9 7900とRyzen 7 7700にはRGBが搭載されたWRAITH PRISMが、Ryzen 5 7600にはCPUクーラーの高さが抑えられたWRAITH STEALTHが同梱されます。
AMDのRyzen 7000の無印モデルは価格面ではRyzen 7000Xシリーズに比べると安くなっており、性能も大幅に下がっていないと考えられるためコストパフォーマンスは悪くはないと言えます。ただし、AMDの場合、AM5対応マザーボードの価格が相変わらず3万円近くするためIntelの競合CPUに対して少なくとも1万円以上安くないと競争力は無いと言えますので、Ryzen 7000無印モデルを販売する際にはマザーボードとCPUのセット販売で1万円の割引など何かしらの販売施策を行わないとシェアの多くはIntelに持っていかれてしまうと考えられますので、何かしらやって欲しい所です。
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