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AMD RDNA 4 GPUはモジューラーSoCを採用。RDNA 5にも繋がる設計思想に

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AMD RDNA 4の技術詳細が判明

AMDは2025年初めにRDNA 4アーキテクチャーを採用したグラフィクスカードを発売しましたが、このアーキテクチャーの詳細についてはあまり明らかにされていませんでした。しかし、半導体業界で権威ある学会の「Hot Chips 2025」にてAMDはこのRDNA 4にて、より柔軟なGPU開発を可能にする新しい設計思想が取り入れられていることが明らかになり、ここ最近リークが登場しているRDNA 5にも繋がりそうな内容になっています。

様々な構成のGPUを効率的に生み出せる「モジュラーSoC」設計を採用

AMDによるとRDNA 4は市場の要求にお応じて様々な高性能GPUを効率的に生み出せるようにSoCの設計方針が見直されているとのことです。

AMDによるとRDNA 4では基本となるGPUを作り、そこからさらに機能を拡張または縮小することでベースグレードのNavi 44に対して、上位モデルのNavi 48をより効率的に生み出すことが可能だったとのことです。

この設計のことをAMDは「モジュラーSoC」と述べており、プレゼン資料ではNavi 48 GPUに対して赤い線が引かれており、この線より下が基本的な構成でありNavi 44 GPUになっています。一方で、赤い線より上部分はNavi 48 GPUのようにSEやL3キャッシュ、メモリーコントローラーなどを追加することも可能なほか、さらに巨大なGPUの設計なども可能にするなど開発効率の向上が可能となります。

RDNA 5 GPUもモジュラーSoCを本格採用?

AMDは2027年ごろにRDNA 5アーキテクチャーを採用するグラフィックスカードの投入を予定していると言われていますが、すでに明らかになっているRDNA 5ではこのモジュラーSoCを本格的に採用している可能性があります。

AMD RDNA 5 (UDNA)で再びハイエンド市場へ復活? RTX 6090対抗モデルも存在

AMD RDNA 5 GPUのスペックがリーク。デスクトップ向けにLPDDR5Xを搭載しVRAM大容量化とコスト低減を両立へ

RDNA 5ではNVIDIAのGeForce RTX 6090にも対抗することを目指したAT0 GPUに加え、アッパーミドル向けのAT2、ミドルレンジ向けのAT3とエントリー向けのAT4とフルラインアップで構成されると言われています。

一方で、AMDのGPU開発チームはNVIDIAほど大規模ではないと見られているため4つのGPUを開発することは容易ではないほか、RDNA 5ではTSMC 3nmの採用などコスト高要素も多いため、市場で通用する価格での販売には開発効率化も必須であると考えられます。

そんな中で、今回のモジュラーSoCに関してはGPU開発の効率化が図れることからGPUラインアップの展開を容易に進められるほか、コスト低減にも大きく寄与すると考えられるため、RDNA 5ではこの「モジュラーSoC」を本格採用した状態で登場すると考えられますので、今後の商品展開などに注目が集まります。

著者情報

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、加えて経済やマーケティングなどの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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