AMDでは2022年秋頃を目途にRDNA3アーキテクチャーを採用するRadeon RX 7000シリーズを投入予定ですが、この中で最上位GPUとなるNavi 31のダイサイズに関する新しいリーク情報が出現したようです。
2022年下半期発売、Radeon RX 7000シリーズ
AMDでは2022年秋頃を目途に現行のRDNA 2アーキテクチャから刷新を図ったRDNA3アーキテクチャの開発を進めており、次世代RadeonであるRadeon RX 7000シリーズへの搭載する予定です。
このRDNA3アーキテクチャーを採用したGPUにはハイエンドモデルに採用されるNavi 31とNavi 32、ミドルレンジモデルで採用されるNavi 33が登場する予定で、上位2GPUのNavi 31とNavi 32についてはコンシューマー向けGPUとしては初めてチップセットを採用したGPUになると見られており、GPUがどのような構成になるのか謎に包まれていますが今回、この中でGPUの主要機能を詰め込んだGraphics Complex Die(GCD)のダイサイズに関する情報が出現しました。
GPUダイであるGCDのダイサイズは350mm2程度。Navi 21に対して約7割に縮小
GCD 350mm²+
— Greymon55 (@greymon55) July 19, 2022
AMDのNavi 31およびNavi 32においてチップレットを採用する事をAMDがアナリスト向けの発表会にて表明を行っていますが、このチップレットの内、GPUの主要機能を詰め込んだGCDのダイサイズについてGreymon55氏が350mm2程度になるとのリークをツイートしています。
この350mm2と言うのはNavi 21の520mm2に対して約7割程度にまで縮小されていますが、GCDにはInfinity Cacheやメモリーコントローラーなどは搭載されておらず、Navi 21もこれらを除くと大体375mm2になると3DCenterが指摘しています。
Navi 21 without IC und IF$ is ~375mm² (~28% of the 519mm² die is used for memory controller and Infinity Cache).
Thus, the GCD of Navi 31 is still quite small on ~350mm², but still somewhat better understandable.
— 3DCenter.org (@3DCenter_org) July 20, 2022
ただ、Navi 31にはGCD内にCompute Unitが12288基搭載されると見られており、これはNavi 21の5120基に対して2.4倍に増えているため非常に効率的な設計になっていると見られます。
ダイサイズ縮小でコストダウンを実現?
ダイサイズは一つのシリコンウェハーから取れるダイの数に直結するため、コストインパクトが非常に大きいと言われています。
例えば、一般的な300mmウェハーからダイサイズ520mm2のNavi 21を製造しようとした場合、歩留まり80%想定で最大82個のNavi 21ダイを製造する事が出来ますが、これが350mm2となると130個と1枚のウェハーから取れるダイ数を大幅に上げる事が可能となります。
AMDではCPUのRyzenシリーズで行ったようにダイサイズを縮小し、コストダウンをしつつコア数を増やしIntelに対抗できるまで成長が可能となりました。この成功例をGPUにも応用し、コストダウンを行いつつ、GPUコア数を増やし性能向上を行いAMDとしてはNVIDIAにコストパフォーマンス面で勝負を掛けるという作戦なのかもしれません。
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