AMD Radeon RX 7900 XTの動作クロックは3GHz越えに。100TFLOPSに迫る性能に

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AMDでは2022年12月までにRadeon RX 7000シリーズの中で最上位モデルとなるNavi 31 GPUを搭載するRadeon RX 7900 XTを発売する見込みですが、このモデルの動作クロックと計算能力の指標でもある浮動小数点演算に関する情報が出現しました。

目次

MCMと3Dスタッキング技術を採用するRadeon RX 7900 XT

AMDでは2022年下半期中にRDNA 3アーキテクチャーを採用するRadeon RX 7000シリーズの発売を予定で、最上位モデルとなるRadeon RX 7900 XTについてはNavi 31 GPUが搭載される予定です。

このNavi 31についてはRyzen CPUのように複数のダイを組み合わせたMCM(Multi Module Chip)になると見られており、GPUコアが2コアで合計15360基のStreme Processorsが搭載される予定で、他にMulti Cache Dieと呼ばれるキャッシュや機械学習アクセサレーターなどが備わったダイが5つほど搭載される予定になると言われています。

そのため、性能面についてはライバルで同時期に登場すると見られているNVIDIA GeForce RTX 4090に迫るか越える可能性も囁かれていますが、今回このRadeon RX 7900 XTの動作クロックと大まかな性能を示す浮動小数点演算に関する情報が出現しました。

動作クロックは3.0 GHz越え。浮動小数点演算も100TFLOPSに迫る

GPUの動作クロックについてはCPUなどのように5.0 GHzで動作する事は無く、2022年現時点で最新のGPUでも2 GHz台での動作が最大値となっています。

例えば、現行のモデルとなるRDNA 2アーキテクチャを搭載するRadeon RX 6000シリーズの中で最上位モデル、Radeon RX 6900 XTでは動作クロックは最大2.25 GHz程度で、GPUの中で動作クロックが比較的高いモデルであるRadeon RX 6500 XTでも2.65 GHzとなっています。

そんなGPUの動作クロックですが、Greymon55氏によるとRadeon RX 7900 XTについては一気に動作クロックが引き上げられ3 GHz越えになるとの事です

また、動作クロックが引き上げられる事で、GPUの大まかな性能を示す浮動小数点演算についても大幅に上がるようで、Radeon RX 7900 XTについては約92TFLOPsに及ぶ性能になる可能性があるようです。

現行のRadeon RX 6900 XTでは23.04TFLOPS、NVIDIA GeForce RTX 3090 Tiが40TFLOPSという事で、Radeon RX 6900 XTと比べると約4倍、RTX 3090 Tiと比べると2.3倍と大幅な性能向上が見込まれるようです。

NVIDIAのGeForce RTX 4090は100TFLOPs超えになる模様。ただ、どちらが『勝ちそうか』は不明

Radeon RX 7900 XTについて動作クロックや浮動小数点演算が桁違いに進化する予定となっていますが、NVIDIA側もAMDに対抗すべくGeForce RTX 4090についてはCUDAコアの構成に変更が加えられるなどして、例え動作クロックがRX 7900 XTの3.0 GHzに及ばなくても、浮動小数点演算については100TFLOPSを超える可能性があるとの事です。

このGreymon55氏のリークには多くのリプライが寄せられており、主に性能面でAMDかNVIDIAかどちらが勝ちそうかと言う話が多いようです。

ただ、この点についてはパフォーマンス面ではAMDのRDNA 3(RX 7000シリーズ)が優勢と見られますが、だからと言ってAMDの勝ちとはならないと指摘をしています。なぜなら、GPUの使い方は多種多様で、レイトレーシング性能や3DCGのレンダリングなどクリエイティブ用途ではNVIDIAが依然として有利な可能性が高かったりするため、簡単にどちらが性能が上なのかは明言できない事を注意する必要があるとツイートしています。

AMDではGPUの動作クロックを高める方向に舵を切っているようで、GeForce RTX 3000シリーズの多くのモデルが2 GHzに行くか行かないかレベルの動作クロックを設定する中で、Radeon RX 6000シリーズではRX 6900 XTが最大2.25GHz、エントリーとなるRX 6500 XTでは2.65 GHzとGPUとしては非常に高い動作クロックを設定しています。この流れはRadeon RX 7000シリーズでも続くようで、遂にGPUとしては恐らく初めてとなる3.0 GHz越えが達成されそうです。

動作クロックを上げると性能も上がりますが、必然的に消費電力も大きく上がる方向となるためRadeon RX 7900 XTの動作クロックについてはTBPありきで設定がされると考えられ、もしAIBモデルで冷却を徹底的に行えば更に高い動作クロックの達成も出来る可能性もありますので、Radeon RX 7000シリーズについてはオーバークロック面でも面白くなりそうと個人的に期待しています。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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