AMDでは2020年末頃から発売が開始されたRadeon RX 6000シリーズのリフレッシュモデルとなるRadeon RX 6X50シリーズを5月10日に3モデルリリース予定ですが、今回3モデルの内、アッパーミドルレンジ帯となるRadeon RX 6750 XTのベンチマークが出現しました。
AMD Radeon RX 6750 XTリフレッシュモデル
AMD Radeon RX 6750XT shows up on GFXBench website, 2% faster than RX 6700XT – VideoCardz.com
AMD Radeon RX 6000シリーズは2020年末頃にハイエンドモデルのRadeon RX 6900 XTとRX 6800が発売されて以来、エントリーモデルの投入などは行ってきたものの、発売済みのモデルの性能を上げたモデルなどの発売については1年以上行われていない状況となっていました。
その一方でNVIDIAではより高い性能を持つGeForce RTX 3090 TiやRTX 3080 12GB版など性能強化版の投入を行っており、Intelも間もなく初のディスクリートGPUであるArc Alchemistの発売をするなど競争力確保のためAMDでは2022年5月10日に最上位モデルとなるRadeon RX 6900 XTの強化版となるRadeon RX 6950 XT、アッパーミドルやミドルレンジで売れ筋のRadeon RX 6700 XTとRX 6600 XTを置き換えるためRX 6750 XTとRX 6650 XTを発売予定ですが、今回この中でアッパーミドルレンジ帯となるRadeon RX 6750 XTのベンチマークが出現しました。
GFXベンチではRX 6700 XTに対して2%増に留まる。
Radeon RX 6750 XTのベンチマークはGFXベンチマークにて初めて出現しました。
この中で、ベンチマークが行われたのはAztec Ruins High Tierと言うベンチマークのみとなっています。この中でRadeon RX 6750 XTでは画面描写Onscreenでは147.4fps、OffScreenでは366.5fpsが記録されています。Onscreenのスコア結果は繋がれているディスプレイ設定やvsyncなどによって影響を受けるため、実際のスコアとしては366.5fpsが記録となります。
Radeon RX 6700 XTと比べると、RX 6700 XTではOffscreenが362.2fpsを記録しており、RX 6750 XTではRX 6700 XTに比べると約1%ほどスコアが向上しています。
性能はRX 6700 XTと同等でも価格はより低くなる見込み
Radeon RX 6750 XTについてはRadeon RX 6700 XTのリフレッシュモデルとして発売されますが、通常であればより新しいモデルということで現行モデルより高値で販売がされます。ただ、Radeon RX 6700 XTが発売された時よりも在庫状況などが改善されていることもあり、Radeon RX 6750 XTではより低い価格での発売される見込みのようです。
Moore’s Law is Deadが持つソースによると、AMDではRadeon RX 6X50 XTについては供給量が潤沢に確保され、ほとんどのグラフィックスカードはメーカー希望小売価格での販売が行われる見込みとのことです。
Radeon RX 6700 XTについては発売当初のメーカー希望小売価格は479ドル、日本円では77000円で販売が行われていましたが、2022年4月時点では最安値が82800円、高い時は10万円以上の価格で販売が行われていました。そのため、Radeon RX 6750 XTについては恐らくこの価格並みかIntelのArc Alchemistの動きを警戒している点などを踏まえるとより安価に登場する可能性はありそうです。
Radeon RX 6750 XTについてはメモリー速度が16Gbpsから18Gbpsに引き上げられたこと以外あまり大きな変更点はないため、パフォーマンスについてはRX 6700 XTとほとんど同等と言えそうです。
価格面ではIntel Arc Alchemistに対抗する必要もあることからリフレッシュモデルだからと言って高値での販売はされない可能性が高く、Radeon RX 6700 XTよりは安い価格での販売が見込まれます。
このRX 6750 XTがどのぐらいの価格で販売されるかは明確にはなっていませんが、個人的に、このぐらいの性能で6万円台で販売となれば競争力としては高い商品になると思うのでAMDには期待したいところです。
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