AMDのゲーミング部門が大苦戦。2024年Q3決算は前年同期比84%減益

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AMDのゲーミング部門が大苦戦。2024年Q3決算は前年同期比84%減益

AMDは2024年10月29日に2024年第3四半期の決算を発表し、売上高は68.19億ドルと過去最高の四半期業績を達成しました。純利益は前年同期比で158%増の7.71億ドル、利益率は50%と好調な業績を残しています。この主な要因は、AI対応で注目を集めているデータセンター部門であり、Zen 5 EPYCやInstinct MI300Xなどの販売が好調だったため、売上高は前年同期比で122%増加し、営業利益は10.41億ドルで前年同期比240%増と、AMDに大きな利益をもたらしました。

また、Ryzenなどのコンシューマー向け事業も好調で、売上高は18.81億ドルで前年同期比29%増、利益は2.76億ドルで前年同期比97%増となり、こちらもAMDの収益を支える第二の柱となっています。

しかし、これらのセグメントは好調なものの、2024年第1四半期以降に苦戦が報じられているゲーミングセグメントについては、今回の決算で前年同期比および前期比で売上高と収益が共に低下するなど、非常に苦戦していることが明らかになりました。

ゲーミングセグメントの売上高は4.62億ドルで、前年同期の15.06億ドルから69%減少しました。また、前期は6.48億ドルだったことから、前期比でも29%の低下となっています。

さらに、営業利益は1200万ドルで前年同期比94%の減益、前期比では84%の減益となり、過去最悪の売上高と収益を記録するなど、非常に厳しい結果となっています。

プレゼンテーション資料では、売上高の減少は主にセミ・カスタム製品の出荷台数減少によるもので、これはPS5やXboxなどの販売台数減少の影響を受けたとのことです。特にPS5やXboxに関しては発売から4年が経過し、販売台数を増やすための値下げも行われていないため、セミ・カスタム製品の出荷台数の回復はあまり期待できない状況と言えます。また、ゲーミングセグメントで主力製品であるRadeonグラフィックカードに関しては、現行のRadeon RX 7000シリーズの販売が不調で、競合のNVIDIAに対して競争力を欠いています。

ただし、PS5 Proがまもなく発売されることで単価や利益の改善が期待でき、2024年11月7日に発売されることから、第4四半期の決算にはPS5 Proの生産開始が寄与し、売上高や営業利益の反転が期待されます。また、Radeon RX 8000シリーズの発売は2025年1月に予定されているため、第1四半期では売上高や収益のさらなる改善も見込まれます。しかし、ここでも横ばいの結果となると、AMDはゲーミングセグメントの将来について縮小や統廃合を含めた検討が必要になるかもしれません。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • グラボ制作のコストをケチり過ぎ招いた結果
    今のままの路線でグラボ作り続けても同じ結果は見えてるしFSRみたいな技術開発のためにコストをかけるより、ちゃんとcudacoreのような部品にコストをかけないと売れない

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