AMDがエントリーからミドルレンジ向けRyzen 5000と4000を正式発表。4月4日から順次発売

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AMDではIntelの第12世代CPUであるAlder Lakeに対抗するため、Ryzenのエントリーからミドルレンジ向け製品を4月中に追加投入するというリークがありましたが、リークされた製品の一部がAMDより正式発表され4月4日から順次発売が行われるようです。

目次

Ryzen 7 5800X3Dなどを合わせて7モデルを発表

AMD Unveils Ryzen 7 5800X3D CPU For $449 US, Also Intros AM4 Desktop Refresh Starting at $99 US, Launch Next Month (wccftech.com)

AMDでは2020年末頃にRyzen 5000シリーズを発表しましたが、当初はRyzen 5 5600XやRyzen 7 5800X、Ryzen 9 5900X、Ryzen 9 5950Xの4モデルなどハイエンドモデルが中心としたラインアップとなっており、2022年1月頃からIntelが発売開始したAlder Lake-Sモデルに対して対抗できるモデルが無い状態が続いていました。

そんなAMDですが、CES2022で発表された3D V-Cacheを搭載するRyzen 7 5800X3Dを4月20日に発売しますが、これに併せてRyzen 5000シリーズおよびRyzen 4000シリーズの中でもAlder Lake-Sに対抗できるエントリーからミドルレンジ向けラインアップ合計7モデルを追加発売する事が正式発表されました。

Ryzen 5000シリーズは4モデルを追加。モバイル向けのCezanneベースのCPUも

3D V-Cache搭載、Ryzen 7 5800X3D

Ryzen 5000シリーズは合計で4モデルが追加投入される予定となっています。この中でAMDが全面的に推し出しているのがCES2022にて発表がされた3D V-Cache搭載のRyzen 7 5800X3Dです。

AMDの副社長補佐のSaeid Moshkelani氏によると『AMD 3D V-Cacheを搭載した初めてのRyzenは究極のゲーミングパフォーマンスを求めるアーリーアダプターから初めて自作PCを組む新規ユーザーにとっても最高の体験が可能』との事です。

Ryzen 7 5800X3Dは動作クロックがベースが3.4 GHz、ブーストが4.5 GHzと通常のRyzen 7 5800Xに比べると抑え気味になっていますが、L3キャッシュは32MB+64MBの合計96MBと言う仕様になっています。ただ、オーバークロックには非対応になるという噂もあったり、この3D V-Cacheがどれだけパフォーマンス面でアドバンテージがあるのか未知な所もあるため、レビューなどでどのような評価を得られるのか注目です。

発売日は2022年4月20日から開始され、価格は北米でのメーカー希望小売価格が449ドルに設定されています。この価格はRyzen 7 5800Xの発売時の価格と同じで日本では税込み58,828円で発売がされると見られています。

Ryzen 5000シリーズ初のミドルレンジモデルが2モデル追加

Ryzen 5000シリーズの中で初のミドルレンジモデルとなるのがRyzen 5 5600とRyzen 7 5700Xの2モデルです。Ryzen 7 5700XはCore i5-12600Kに対抗するモデルと見られており、8コア16スレッドでRyzen 7 5800Xと同じ構成となっています。一方で動作クロックについてはベースが3.4 GHz、ブーストが4.6 GHz、TDPは65Wと若干性能が落とされた仕様になっています。価格はRyzen 5 5600Xの発売時の価格と同じ299ドルに設定されており、日本では39,380円で発売されると見られています。

Ryzen 5 5600もミドルレンジですが、Ryzen 7 5700Xより更に価格が抑えられたモデルになっています。仕様としてはRyzen 5 5600Xがベースとなるため、6コア12スレッドを搭載していますが動作クロックはベースが3.5 GHz、ブースト時が4.4 GHzになっています。このモデルはIntel Core i5-12400に対抗するモデルになっており、価格は199ドル、日本円では26,000円ぐらいになると見られています。

この2モデルについてはデスクトップ向けのZen3アーキテクチャーを採用しているため、L2キャッシュはコア辺り512KB、L3キャッシュは32MB搭載されています。

モバイル向けCezanneベースのRyzen 5000シリーズも1モデル追加へ

Ryzen 5000シリーズの中で初めてのエントリー向けモデルも1モデル追加されます。それがRyzen 5 5500でCPUはモバイル向けのCezanneをベースに内蔵GPUが無効化されたデスクトップ向けモデルになっています。

コア数は6コア12スレッド、動作クロックはベースが3.6 GHz、ブーストが4.2 GHzでRyzen 5 5600と近い仕様になっていますがL3キャッシュは32MBから16MBへ半減しています。これはモバイル向けCezanneをベースにしているためこのような仕様になっています。

このモデルはIntelのCore i3-12100に対抗するモデルになると見られていますが価格は159ドル、日本円では20,800円程度になると見られておりCore i3-12100よりコア数が多いため少し高めの価格設定になっています。

Ryzen 7 5700X、Ryzen 5 5600、Ryzen 5 5500については発売予定は2022年4月4日からになっています。

CPUモデル 搭載CPU世代 コア数/スレッド数 価格(米ドル) 日本円予測 ベース ブースト キャッシュ (L2) キャッシュ (L3) TDP
AMD Ryzen 7 5800X3D Zen3 Vermeer-X 8コア/16スレッド $449 US 58,828円 3.4 GHz 4.5 GHz 4 MB 64 MB + 32 MB 105W
AMD Ryzen 7 5800X Zen3 Vermeer 8コア/16スレッド $449 US 58,828円 3.8 GHz 4.7 GHz 4 MB 32 MB 105W
AMD Ryzen 7 5700X Zen3 Vermeer 8コア/16スレッド $299 US 39,380円 3.4 GHz 4.6 GHz 4 MB 32 MB 65W
AMD Ryzen 5 5600X Zen3 Vermeer 6コア/12スレッド $299 US 39,380円 3.7 GHz 4.6 GHz 3 MB 32 MB 65W
AMD Ryzen 5 5600 Zen3 Vermeer 6コア/12スレッド $199 US 26,000円? 3.5 GHz 4.4 GHz 3 MB 32 MB 65W
AMD Ryzen 5 5500 Zen3 Cezanne 6コア/12スレッド $159 US 20,800円? 3.6 GHz 4.2 GHz 3 MB 16 MB 65W

エントリー向けとしてRyzen 4000シリーズも3モデル追加

Ryzen 4000シリーズがエントリー向けモデルとして追加発表されており、内蔵GPUを搭載するRyzen 5 4600Gは154ドル、日本円では約20,200円、内蔵GPU非搭載のRyzen 5 4500が129ドル、約16,900円、Ryzen 3 4100が99ドルで約13,000で販売される見込みになっています。

こちらのモデルも2022年4月4日から発売が開始される予定となっています。

Ryzen 3 5100なども4月末までに発表、発売予定

AMDがRyzen 3 5100など合計10モデルを4月投入。CezanneベースのCPUは1.5万円台から

数日前にAMDがRyzen 5000やRyzen 4000シリーズに10モデル追加するというリーク情報がありましたが、今回発表されたのはこの中の7モデルで、残りの4モデルに関しては4月末までに発売がされると見られています。

CPUモデル 発売予定日
Ryzen 7 5800X3D 2022年4月20日
Ryzen 7 5700X 2022年4月4日
Ryzen 7 5700 2022年4月末まで
Ryzen 5 5600 2022年4月4日
Ryzen 5 5500 2022年4月4日
Ryzen 3 5100 2022年4月末まで
Ryzen 7 4700 2022年4月末まで
Ryzen 5 4600G 2022年4月4日
Ryzen 5 4500 2022年4月4日
Ryzen 3 4100 2022年4月4日
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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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