Intelが2021年末に発売予定のAlder Lake-Sについて、wccftechの独自ソースからPCIe 5.0、DDR5に対応し、既存のCPUクーラーは使用できない事が判明しました。また、リリース時期についても2021年11月になるとの事です。
Alder Lake-S発売に向けて準備を進めるIntel
Intelはここ最近、2021年末にリリースする予定となっているAlder Lake-Sについて各パートナー企業に対して主要な新機能や変更点について説明会を実施しているとの事です。今回、wccftechの情報筋からこの説明会での内容について記事が出ています。
PCIe 5.0とDDR5への対応
AMDではPCIe 4.0への対応を早期に実現した一方でIntelは過去のアーキテクチャーを流用していたことからなかなか対応する事ができませんでしたが、Alder Lake世代においてはIntelは早期に新しい規格を採用するようです。
Alder Lake-Sでは、コンシューマー向けとしては初めてPCIe 5.0とDDR5に対応するとの事です。PCIe 5.0のサポートについては全マザーボードにて対応が予定されているとの事ですが、DDR5については過去にリークされた情報の通り、一部のマザーボードでのみしか対応がされないとの事です。
Alder Lake-SはTigerLakeに対してシングルコア性能が20%向上
Alder Lake-Sでは、DDR5とDDR4の両規格をサポートしますが、どちらのメモリーに対応するかはマザーボードメーカーによって判断が委ねられるとの事です。ただし、DDR4が登場した時のように、新旧混在したメモリーを設置する事は出来ず、DDR5とDDR4を同時にサポートするマザーボードは登場しないとの事です。DDR5は登場間もない間は生産量などが少ないと見られているため、マザーボードメーカーの多くは一部のハイエンドモデルに対してはDDR5をサポートするものの、それ以外のモデルについてはDDR4サポートに留まる見込みです。
リリースは2021年11月
各パートナー企業に向けた説明会では、Alder Lake-Sのリリース時期についても明言がされたようで、現在の予定では2021年11月を予定しているとの事です。予定であるため、多少前後はする可能性はあるものの、既に説明会などで発表をしているため、よっぽどの事が無い限り変更はされないと見られています。
既存のCPUクーラーは使用不可に。ソケット互換性はAMDのように保つ予定
Alder Lake-Sでは新たにLGA1700ソケットが採用され、CPUのダイが正方形から長方形に変更されます。そのため、既存のCPUクーラーに対してはマウントを変更するだけでは対応できず、CPUクーラーがCPUに直接触れるベースプレート部分が長方形である必要があり、正方形が主流の多くのCPUクーラーとAlder Lake-Sには互換性が無いとの事です。
また、Intelでは頻繁にCPUソケットに変更が加えられ、マザーボードの交換を余儀なくされる事が多かったですが、Alder Lake世代以降はAMDのAM4/AM5のように、将来世代のCPUまでソケット互換性が保たれるよう検討がされているようです。(このソケット互換性は最終決定ではない模様)
IntelのAlder Lake-SではRyzenの躍進に歯止めをかけるべく様々な新機構、新機能を投入してくるようです。例えば、PCIe 5.0やDDR5など最新鋭規格には一通り対応するようです。また、ライバルはRyzen以外にもAppleのM1プロセッサもターゲットとしていると見られており、シングルコアやマルチコア面ではTiger Lake世代のCPUでもApple M1に性能面で優位に立っていますが、効率面ではApple M1には歯が立たない状態です。その対策として、Alder Lakeでもbig.LITTLE構成を採用したと見られています。
このAlder Lake-Sですが、2021年11月にリリースされる見込みとなっているため、2020年はRyzenがCPU系の話題を席巻しましたが、2021年はIntel CoreシリーズがCPU系の話題を席巻しそうな予感がします。
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