Intelの第5世代サーバー向けXeonでは最大922WのTDPに。Emerald Rapidsの情報が登場
Intelは2023年にSapphire Rapidsをリリースしたサーバーおよびデータセンター市場に対して、その後継となるEmerald Rapidsを2023年末から2024年初頭にかけて投入する予定です。この度、リーカーのYuuKi_AnS氏がEmerald RapidsのQS(Qualification Sample)品を手に入れ、その性能や驚異的な消費電力を公開しました。
— ¿ (@792123a) November 1, 2023
YuuKi_AnS氏が手に入れたQSサンプルのEmerald Rapidsは、最上位モデルのXeon Platinum 8592+で、64コア128スレッドで構成されています。このCPUはRaptor Lakeに搭載されているP-Core、Raptor Coveを採用し、L2キャッシュが1コアあたり2MBに増加しています。さらに、Sapphire Rapidsの最大60コアから64コアへと増加されており、CPU全体でL2キャッシュは128MB、L3キャッシュは320MB、合計で448MBのキャッシュを搭載しています。これはSapphire Rapidsに比べて93%の増加です。
YuuKi_AnS氏のテスト環境では、Xeon Platinum 8592+が2台搭載されたデュアルCPU構成となっており、チップセットにはSapphire Rapidsと共通のEagle Streamプラットフォームが使用されています。QS品の仕様では、ベースクロックは1.9GHz、ブーストクロックは3.9GHzに設定され、最大全コアブーストクロックは2.9GHzです。TDPは350W(PL1)、MTPは420W(PL2)、PL4は500Wと評価されています。
CPU-Zによると、Xeon Platinum 8592+の最大消費電力は764Wに設定されていますが、チップは最低100Wから最大922Wまで調整可能であり、TjMaxの98℃を超えないような冷却機構を備えていれば、最大922Wでの動作が可能です。デュアルCPU構成では最大で1844Wもの電力を消費することになります。
また、CPU-Zのベンチマーク結果も公開されており、シングルコアは609.9ポイント、マルチコアは25641.5ポイントでした。このスコアはシングルコアがRyzen 7 5700Gと同等、マルチコアが32コア構成のRyzen Threadripper 5975WXと同等であり、最適化が行われていないことが性能に大きく影響していると考えられます。
驚異的な消費電力を持つEmerald Rapidsについての正式な発表は2023年12月14日に予定されており、出荷は2023年末から2024年初頭にかけて行われる予定です。
コメント
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冬だから暖房器具の発表会ですかね。楽しみです。