AMDではデスクトップ向けのRyzen 7000シリーズをベースに、ゲーミングノートPCへの搭載を想定したハイエンドノートPC向けCPUのRyzen 7040HX、通称Dragon Range CPUの投入を計画していますが、この中でハイエンドモデルのRyzen 7 7745HXのベンチマークが登場しました。
ノートPC向け8コアCPU、Ryzen 7 7745HXのベンチマーク出現。16コアのCore i9-12900HX並みの性能に
AMDではデスクトップ向けに開発したZen 4搭載のRyzen 7000シリーズCPUをほとんどそのままゲーミングノートPCなどへの搭載を想定したRyzen 7040HX、コードネームDragon Rangeをまもなく投入する予定ですが、今回このなかでハイエンドモデルとなるRyzen 7 7745HXのベンチマークが出現し、8コアで16コア搭載するIntelのCore i9-12900HXに迫る性能を叩き出している事が明らかになりました。
Ryzen 7 7745HXは8コア16スレッド構成で動作クロックは3.6 GHzから最大5.1 GHz、キャッシュはL2が8MB、L3が32MBの合計40MBとなっており、デスクトップ向けのRyzen 7 7700とほとんど変わらない構成になっています。一方で、ノートPCへの搭載が想定されるためTDPは最大55Wと低減された設定になっています。
このCPUのベンチマークはBilibiliで活動するGolden Pig Upgrade氏によって掲載がされており、Cinebench R23のスコアが明らかになっています。
Ryzen 7 7745HXについてはCinebench R23においてシングルコアが1828pt、マルチコアが18606ptを記録しています。
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Ryzen 7 7745HXに関してはシングルコア性能はIntelのRaptor Lake世代のCore i9-13980HXに対しては15%ほど劣る性能にはなっていますが、Core i9-12900HXなどAlder Lake世代のCore i9に対しては5%劣る程度にまで迫っているなどシングルコア性能は高いと言えるレベルに落ち着いています。
マルチコア性能についてはCore i9-12900HKやCore i9-12900HXなど8P-8E構成の16コア24スレッドのCPUと同等のスコアを叩き出しています。また、Ryzen 7の競合相手でもあるCore i7-12700Hに対しては10%を超える性能を出しています。
Dragon Rangeについてはデスクトップ向けRyzen 7000シリーズと同じく内蔵GPUはRDNA 2のCompute Unitを2基搭載するにとどまる為、これらを搭載するノートPCはディスクリートGPUの搭載が必須となるため、最低でも20万円、高いモデルの場合50万円を超えるような価格帯のノートPCに搭載されると見られています。
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