2025年はDRAMが深刻な供給不足に直面へ。価格は30%以上高騰する可能性も

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HBM需要拡大で2025年はDRAMが深刻な供給不足に直面へ。不足率は最大23%で価格も30%以上暴騰へ

ここ最近のAIブームにより高い転送速度を持つHBMに加え、通常のDRAM系メモリーに対する需要が増えているのですが2021年から2022年に見られたDRAMやNANDメモリーの供給過多により各社は生産規模を大幅に縮小していました。その結果、2023年夏以降はDRAMメモリーの価格は30%以上高騰し、2024年に入ってもその勢いは止まる気配を見せていません。そんな中でモルガン・スタンレーが発表した最新のメモリー市場近況によると2025年以降は特にDRAMの供給不足が深刻化する見込みで、価格も30%以上暴騰する可能性があるようです。

DRAMについてはDDR5やDDR4と言った一般的なPCで使われる一方で、最近話題の生成AIに必要となるのはHBMで、非常に高い値段であっても売れる製品になりつつあります。そのため、SK hynixをはじめ、Micronやサムスンと言ったメモリーメーカーはHBM製造に注力する姿勢を見せており、これによりDRAMの供給能力が大きく落ち込む可能性があるとのことです。

HBMの生産には標準的なDRAMの2倍のウェハ容量が必要である他、HBM自体、メモリーをミルフィーユの様に重ねて作るため歩留まりが低い事も相まって生産能力を大きく消費する事に繋がります。また、DRAMやHBMなどの生産規模は過去数年間に渡る需要減少により生産規模拡大に向けた投資を行っておらず、HBM需要が拡大する中でも各社生産規模の拡大には慎重な姿勢を崩していません。

そのため、2025年にはDRAMの供給能力に対して需要が上回る見込みで、供給不足率は最大23%に達し、供給価格のさらなる高騰に繋がる事が予測されています。

価格の上昇率としては2024年第3四半期時点ではDRAMが前期比で13%、NANDは20%ほど上がる見込みとのことで、これが2024年第4四半期、そして2025年に入っても供給価格は右肩上がりで上昇する可能性が高いとのことです。

また、DRAMの中でもDDR4メモリーについては各社がDDR5生産を優先するという背景から供給が最も厳しくなる見込みで、値上がり率も最も大きくなります。実際にTeamGroupでは2024年8月以降、DDR4については少なくとも30%以上の供給価格高騰が予測されているとのことで、今後さらにHBMの需要が拡大したり、Copilot+効果によりコンシューマー向けPCの需要が拡大した場合、この予想をさらに超えるような価格高騰が見られる可能性があります。

コメント

ここ最近のAIブームによりNVIDIA製GPUの需要が驚くほど伸びていますが、このGPUに搭載されているのがHBMです。このHBMは非常に高価なのですが、需要が衰える気配はなくSK hynixやMicron、サムスンなどメモリー大手はこのHBMの製造と供給に注力する姿勢を見せています。そのため、その背反として既存のDRAMなどの供給は落ち込む見込みで、その結果DDR5などの価格がさらに上がるようです。

ちなみに、DRAMと言うとDDR4やDDR5などが挙げられますが、スマートフォンのほかにグラフィックカードにも使われています。そのため、DRAM価格高騰となればこれらを搭載するPCパーツやガジェットも大幅な値上がりが必要となるため、2025年に発売されるスマートフォンはチップセットの値上げに加え、DRAMの価格高騰により軒並み、値上がりするという事も想定されます。

ソース

大摩:DRAM迎「超級周期」 南亞科、威剛等營運吞補丸 | 経済日報

https://money.udn.com/money/story/11162/8024427

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (1件)

  • AI用途でもGDDR6X積んでるRTX 4090とか使われてるし、「ここ最近のAIブームによりNVIDIA製GPUの需要が驚くほど伸びていますが、このGPUに搭載されているのがHBMです。」は誤解を生みそう

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