2024年Q1のGPUシェアはNVIDIAが過去最高の88%に拡大。AMDは12%でIntelは消える。

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2024年Q1のGPUシェアはNVIDIAが88%に拡大。AMDは12%でIntelは無視できる規模に。

市場調査会社のJon Peddie Research (JPR)が四半期毎にまとめているグラフィックカードのシェアについて2024年第一四半期の集計結果が明らかにしました。

今回の調査結果はデスクトップ向けのディスクリートGPUに焦点を当てたものになっていますが、全体の需要としては同セグメントは過去最低を記録していた前年同期の2023年Q1に比べて39%ほど増えてはいますが、2021年頃の7割程度の出荷台数に留まっているなど出荷台数が回復したとは言い難い状態になっています。

同セグメントにおけるNVIDIA、AMD、Intel各社のシェアについてはNVIDIAが過去10年間で最高のシェアである88%を獲得し、前年同期比で4%拡大を記録しています。一方でAMDは前年同期比で±0%の12%を獲得し、Intelに関してはシェアが無視できる規模として0%を記録してしまっています。

NVIDIAに関しては、GeForce RTX 4000シリーズのリフレッシュモデルにあたるRTX 4000 SUPERシリーズを追加したことで、エントリーからハイエンドモデルまでくまなくカバーするラインアップが完成しています。また、同グラフィックカードが発売されて間もないころに問題だった高価な価格も時間が経つことで手が出しやすい価格帯まで下がってきている事で前年同期比で4%拡大を記録し、過去10年間で最高のシェアを叩き出したものと考えられています。

一方で、AMDに関してはRadeon RX 7000シリーズをエントリーからハイエンドまでラインアップを揃えてはいるものの、NVIDIAほど多くのモデルを出していない他、高い売れ行きが期待できるミドルレンジモデルはNVIDIAに対してコストパフォーマンス面でも劣っているなどから前年同期比0%かつ前期比では7%減と言う厳しい結果になっています。

Intelは2022年Q3にArc AlchemistとしてArc A770やA750を投入して以来、新しいグラフィックカードを出せていないことから2023年Q1ではシェアを4%まで拡大したものの、2024年Q1では0%にまで落ちるなどNVIDIAとAMDに対して存在感を示すことに苦慮している様子が伺えます。残念ながらその結果シェアは0%と言うレベルですが、Intelでは2024年Q4にArc Battlemageを投入するとも噂されているので、ここで挽回できるのか注目です。

コメント

グラフィックカードの全体的な出荷台数は2022年下半期から2023年上半期は極端に悪く、2024年は回復に向かっているもののコロナ前の水準まではまだ戻り切っていない状況です。この点は、グラフィックカードの価格が年々高騰していっている事や、性能もあまり大きく上がっていないことから買い替えサイクルが伸びている可能性がありそうです。

各社のシェアについてはNVIDIA一強状態がさらに強まっているようですので、今後のグラフィックカードの性能と価格はNVIDIAが決定権を持っていると言っても過言ではないと言えそうです。そのため、AMDなど競合がシェアを拡大することが望まれますが肝心なAMDは新製品であるRDNA4搭載 Radeon RX 8000シリーズは2024年Q4~2025年Q1まで登場しないとも言われているため、もしかしたらNVIDIAのシェアはこのまま90%に達する可能性さえありそうです。

Intelについては、Arc Alchemist登場から今年で2年が経つ中でリフレッシュモデルも投入していないため市場からは完全に忘れられた存在になっています。また、後継モデルのArc Battlemageの話もComputex 2024ではLunar Lakeに搭載されている事しか明かされていないため、仮に2024年Q4にArc Battlemageを投入しても最初のArc Alchemistほど話題性が無く、存在感も現在はゼロに近いためAlchemist以上に苦労するかもしれません。ただ、個人的には第3の選択肢として頑張ってほしいところではありますので、Battlemageのコストパフォーマンスに期待したいところです。

ソース

Shipments of graphics add-in boards decline in Q1 of 24 as the market experiences a return to seasonality | Jon Peddie Research (JPR)

https://www.jonpeddie.com/news/shipments-of-graphics-add-in-boards-decline-in-q1-of-24-as-the-market-experiences-a-return-to-seasonality

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • そもそも,後付GPUをつけていない人の割合も含めた統計情報も見てみたい.
    Copilot +PCでNPUがCPU側に入ってくると,ゲームでなくAIのためにGPUを買っていた人は買わなくなってくるだろうから.

  • Intelは、チップセット内蔵があるからあんまり力をいれてないのかもね。

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