AMD Ryzen 9 6900HXのベンチマーク出現。Alder Lakeより30%以上低い性能に

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AMDではCES2022にてラップトップ向けにZen 3+アーキテクチャーを搭載したRyzen 6000シリーズを発表しましたが、その中で最上位モデルとなるRyzen 9 6900HXのベンチマークが出現しましたが、Alder Lake-Pに大差を付けられてしまっています。

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Zen 3+とRDNA 2 GPUを搭載するRyzen 9 6900HX

AMD Ryzen 9 6900HX ‘Zen 3+’ APU Benchmark Leaks Out: 33% Faster Than Ryzen 9 5900HX But 30% Slower Than Intel Core i9-12900H (wccftech.com)

AMDではCES2022にてCPUにZen 3+アーキテクチャ、GPUにRDNA 2アーキテクチャを搭載したRyzen 6000シリーズAPUをラップトップ向けに発表をしました。このRyzen 6000シリーズに搭載されるZen 3+はRyzen 5000シリーズに搭載されているZen 3に対して6nmにプロセスを微細化すると共に、若干ながら改良が加えられたアーキテクチャになっており、数%の性能向上と消費電力の低下が見込まれています。

Ryzen 9 6900HXはこのRyzen 6000シリーズの中で最上位に位置するモデルで8コア16スレッドとなっており、16MBのL3キャッシュを搭載しています。動作クロックに関してはベースは3.30GHz、ブーストは4.90GHzでTDPは最大45Wとなっています。

ベンチマークはCore i9-12900Hを大きく下回る性能に

ベンチマークはLENOVO製のラップトップで計測が行われていますが、この82RGが具体的にどの機種を指しているのかは不明ですが、OSはWindows 11、メモリーは32GB搭載された環境で行われています。

Ryzen 9 6900HXのベンチマークの結果はシングルコアが1593pt、マルチコアが10151ptとなっています。マルチコアスコアが最も近いCPUとしてはデスクトップ向けのCore i9-11900KF(10218pt)やRyzen 7 5800X(10341pt)となっており、TDPを100Wを超えるデスクトップ向けCPU並みのパフォーマンスを実現しています。

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Zen 3+を搭載するRyzen 6000シリーズはZen 3を搭載するRyzen 5000シリーズに比べて6nm化やアーキテクチャーの小改良などが主な変更点となっていますが、Ryzen 9 5900HXに比べるとシングルコアは12%、マルチコアは33%向上しており、小改良とは言うものの大きな性能向上を果しています。

前世代と比べると大幅な進化を感じられますが、同じハイエンドラップトップ向けCPUであるIntel Core i9-12900Hと比べると少々残念な結果になります。

Core i9-12900Hに関しては、14コア20スレッドとなっておりスペックだけでもRyzen 9 6900HXを圧倒しています。そんなCore i9-12900Hに関しては、Geekbench上ではシングルコアが1700pt以上、マルチコアに至っては14000pt超えのスコアが多数記録されており、比べるとシングルコアは6.7%、マルチコアは最低でも38%程度Ryzen 9 6900HXが劣後する記録になっています。

ただし、Ryzen 6000シリーズに関しては元々Alder Lakeに対してCPUパフォーマンスで勝つことは困難な事は予測されており、AMD自身も想定していたと考えられます。そのため、Ryzen 6000シリーズでは内蔵GPUが従来まではVegaアーキテクチャーを採用していたところを、最新のRDNA 2アーキテクチャーに刷新し、Compute Unitも8基から12基に増やされています。VegaからRDNA 2に変更する事で内蔵GPUの性能は大幅に向上すると見られており、AMDとしてはCPU性能ではIntel Alder Lakeに負ける事が確定ですが、GPU性能で勝負を掛けると見られています。

NVIDIA GeForce GT 1010が8000円で出現。性能はGT 710の約4倍だがIris Xe以下

Ryzen 9 6900HXもCPU単体で見るとRyzen 7 5800X並みの性能と非常に高いのですが、競合となるCore i9-12900Hの性能がバケモノ級に高いため、このような結果になっています。ただ、Zen 3からZen 3+に変えるだけでシングルコアは12%、マルチコアは30%以上の向上を果している点はしっかり評価できる点と思います。

一般ユーザーのみならずAMDも、Alder Lakeと比べるとCPUで惨敗するのは予想出来ている事ですので、AMDとしては勝てる所で勝つために、内蔵GPUをRDNA 2化したと見られますが、この内蔵GPUがどれだけ高いパフォーマンスを発揮するのか気になる所です。

個人的にはSurfaceのような薄型ラップトップでApex LegendsなどをプレイしたいのでGPU性能に期待がかかります。

 

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (3件)

  • まるで、あるある大事典で麦茶を特集した時の内容みたいだな。

  • AlderLakeは性能も化け物だがTDPも化け物。一部の自作er・ヘビーゲーマーは喜ぶでしょうが、殆どの一般ユーザー・ライトゲーマー・自作erには、ZEN3+の低TDPと高性能な内蔵GPUのバランスの良さが丁度いいでしょう。是非、その辺りの魅力をアピールする記事もよろしくお願いします。

  • >ただし、Ryzen 6000シリーズに関しては元々Alder Lakeに対してCPUパフォーマンスで勝つことは困難な事は予測されており、

    勝てないのが予想されてたならタイトルに「Alder Lakeより30%以上低い性能に」とかネガティブに書く必要はあるの?

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