Intel Core i5-12400等をオーバークロックする方法見つかる。性能は33%増し

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2022年1月初旬から発売が開始された、オーバークロック非対応のAlder Lake-S、Core i5-12400やCore i5-12600ですが、海外のPCパーツなどのレビューを行うYoutuberがこのCPUをオーバークロックする方法を見つけ、上位モデルのCore i5-12600K並みの性能を叩きだしています。

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無印のCore i5-12400とCore i5-12600をオーバークロック

Intel Core i5-12400 & Core i5-12600 Non-K Alder Lake CPUs Pushed Up To 5.2 GHz Through BCLK Overclocking, Achieve Up To 33% Faster Performance (wccftech.com)

Intelから2022年1月初旬に発売が開始されたミドルレンジ向けモデルとなるCore i5-12600とCore i5-12400、これらのCPUではCore i5-12600Kで可能なオーバークロック機能が無効化され、更に搭載されている4コアのE-Coreが全て無くなっており、P-Coreを6コアのみ搭載するモデルとなっています。そのため、Core i5-12600はCore i5-12600Kに対して、7000円ほど安価な価格設定となっており、Core i5-12600に対して動作クロックが0.8 GHz引き下げられているCore i5-12400は更に7000円ほど安価な価格設定がされています。

そんな、ミドルレンジ向けのCore i5-12600とCore i5-12400については自作PC系パーツのレビューなどを行うYoutuber、Der8auer氏がオーバークロックが出来ないはずですがベースクロックを上げる事でオーバークロックをし、Core i5-12600Kに迫るパフォーマンスを叩き出したようです。

無印モデルのオーバークロックは一部のASUS Z690でのみ可能

Der8auer氏によると、オーバークロックの方法としてはCPU Base Clockを引き上げる方法で行われており、無印モデルを搭載した状態でBIOS設定のExtreme Tweakerの中のオプションTweaker’s Paradiseの中にある『Unlock BCLK OC』と言う設定をEnableにするとBase Clockの編集が可能になるとの事です。CPU Base Clockを触るため、メモリーの速度やCPU Cacheの動作周波数、CPU電圧の微調整などは必要なものの、比較的簡単にオーバークロック設定が出来るとの事です。

ただし、Der8auer氏によるとこの設定が使える事を確認できたマザーボードはBIOSバーション0811を搭載するASUS製 ROG Maximus Z690 APEXとROG MAXIMUS Z690 HEROの2モデルのみとなっており、このマザーボードは前者が9万円近くし、後者が8万円する超高価なマザーボードとなっています。

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もしかしたら、ASUS製Z690マザーボードの中でも比較的安価なマザーボードでも同様の設定があるマザーボードもあるかもしれませんが、少なくともASUS ROG STRIX Z690-Iでは動かず、B660などでは設定すら存在しなかったようです。

この点はもう少し調査がされればどのマザーボードが最も安価にオーバークロックが可能か判明すると見られています。

なお、この機能が今まで判明しなかった理由としては、KバリアントのCPUを搭載すると『Unlock BCLK OC』設定は消え、Z690マザーボードを買う人が無印Alder Lake-Sを買う事自体、非常にレアだからと見られています。

パフォーマンスはCore i5-12400が最大33%の性能向上を記録、Core i5-12600も16%向上

オーバークロックの限度については、Core i5-12600の方がより高クロックに耐えられるダイが採用されていると思いきや、Der8auer氏が入手したCore i5-12600は5.1 GHzが限界だったとの事。一方で、Core i5-12400については最大5.24 GHzまでオーバークロックが可能だったとの事で、これは俗にいうSilicon Lottery(シリコンガチャ)の当たりはずれによるものかもしれません。

Cinebench R20のマルチコアスコアにおいては、Core i5-12600については定格動作時が5241ptに対して5.1 GHzでの動作時は16%の性能向上の6064ptを記録、Core i5-12400については定格動作時が4687ptに対して5.24GHz動作時は33%の性能向上である6243ptを記録しています。Core i5-12600Kに対しては6%程の差がありますが、14000円安いのにたった6%の差まで縮めるとも言えます。

ゲーミング時の性能についてはより高い動作クロックとパフォーマンスを出しているCore i5-12400のみが比較対象として挙げられています。Far Cry 6においては、Core i5-12400は定格時は平均110FPSでしたが、オーバークロック時は129FPSと17%の向上が見られています。また、Core i5-12600Kが平均123FPSという事でオーバークロックしたCore i5-12400の方が5%近くFPSを上回っています。

Battlefield 2042においては、定格時のCore i5-12400が119FPSに対してオーバークロックは127FPS、7%近いスコア向上が見られています。他のCPUと比べるとCore i9-12900Kをも上回っていますが、Battlefield 2042の場合、E-Coreを搭載するCPUが軒並みP-Coreのみ搭載するCPUに負けているため、スケジューリング機能に何か問題があるのかもしれません。ただ、それでも定格時の性能を大きく上回っているのは確かなようです。

純正のLaminar CPUクーラーでは96度を記録。TDPは138Wとそこそこ

オーバークロックをすると一番気になるのが、温度と消費電力ですが使えないというほどのものでは無さそうです。Core i5-12400に同梱されている純正クーラーであるLaminarクーラーを利用してCore i5-12400をオーバークロックしてCinebench R20を動作させた際の温度は最大で96度を記録しています。ただ、HWiNFOの情報を見る限り、サーマルスロットリングはギリギリ発動していないレベルになっています。また、CPUパッケージ消費電力については最大で137Wを記録していますが、こちらもCore i5-12600Kの最大消費電力であるMTPの150Wを下回っています。

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このオーバークロック方法については、ASUSのマザーボードに搭載されている機能は隠し機能に近いものになっており、もしかしたら他のマザーボードメーカーのZ690やB660などにも搭載されているかもしれません。このような機能がある事が発覚した事で、恐らくどのマザーボードが無印モデルのオーバークロックが可能かは時機に判明すると見られています。

ただ、Core i5-12400をオーバークロックしてここまで高いパフォーマンスを発揮できるとなると、Core i5-12600Kの存在価値は皆無になるので、Intelはこの動きに対して快く思わないのは確実です。恐らくマザーボードメーカーに対してこのバグか裏機能を塞ぐように要請すると同時に、ステッピング変更などオーバークロック機能が動かないようにすると見られています。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • Core i5-12400はK付きモデルでも使ってるC0だったんじゃ無いんですかねぇ?
    H0とC0とがあるらしいじゃ無いですか

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