Qualcommが次世代チップセットとして計画しているSnapdragon 8 Elite Gen 6の製造について、サムスン2nmではなくTSMCを軸とする方向で再検討していることが報じられています。サムスン2nmプロセスの歩留まり問題が再び障壁となっている模様です。
Qualcommがサムスン2nmからTSMCへの回帰を検討か
Qualcommとサムスンは2026年初頭からSnapdragon 8 Elite Gen 6のサムスン2nm版について協議を進めており、QualcommのCEOも協力の可能性に言及するなど、製造再開への期待が高まっていました。しかし、Qualcommは2021年まで先端APの製造をサムスンに委託していたものの発熱問題を機にTSMCへ切り替えた経緯があり、それ以降もサムスンでの製造が検討されるたびに歩留まりの問題から本採用には至っていません。
歩留まりの差がTSMC優先の決め手に
BusinessKoreaによると、サムスンの2nmプロセスの歩留まりは安定量産に必要とされる60%前後の水準に達していないとのことです。TSMCの2nmプロセスはすでに60〜70%の歩留まりを確保しており、Qualcommとしてはリスク管理の観点からTSMCを優先せざるを得ない状況と見られています。
なお、サムスンの2nmプロセスはExynos 2600で商業化が可能な水準の歩留まりには達しているとされていますが、歩留まりはダイサイズに左右される傾向があるため、Qualcommが求める機能をすべて盛り込んだチップで量産に必要な水準を確保できるのは現状TSMCのみという状況といえます。ただし、Qualcomm側は歩留まりが改善されればサムスンへの発注余地は残しているものの、相当安価に製造できるなどのメリットがない限り発注はされないと考えられ、サムスンが2027年までに掲げるファウンドリー事業の収益化とシェア20%の目標達成は一段と厳しくなったといえそうです。
また、TSMC 2nmは最新鋭プロセスであるため生産能力が限られている一方で、すでにAppleやAMD、Intelなどが契約しているため、Qualcommが遅れて契約となった場合、契約価格は不利になると考えられ、チップセットの製造コスト上昇により、搭載スマートフォン価格の高騰などにも繋がる懸念があります。


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コメント一覧 (1件)
こうなってくると、Intel Fabがどこまで14Aをきちんと開発できるか、が気になるところ。
18Aでは、結局積極的な外注獲得は見送られ、内製中心に回されました。
予想ですが、18AはN3比で省電力性に優れロジ密度とクロック上限で負ける、というところ。
恐らく、歩留込みの最終コストを踏まえ、上記性能では割に合わないと判断されたのでしょう。
思うに、14Aはロジ密度で相当な改善を見せないと、名前倒れになる可能性が高いです。