NVIDIAではGeForce RTX 3000シリーズの性能を強化したモデルを2022年に投入予定としていますが、この中でNVIDIAは2022年1月11日にGeForce RTX 3070 Ti 16GBの発売を予定していました。しかし、最新の情報によるとこのモデルの発売が延期された模様です。
GeForce RTX 3070 Ti 16GB発売は延期。RTX 3090 Tiは入手困難
数日前、NVIDIAがGeForce RTX 3090の性能強化版にあたるGeForce RTX 3090 TiとエントリーモデルにあたるGeForce RTX 3050を2022年1月4日に発表し、2022年1月27日に発売、そしてその前にGeForce RTX 3070 TiのVRAMを倍増させたGeForce RTX 3070 Ti 16GB版を2021年12月17日に発表、2022年1月11日に発売と言う話がありましたが、この中でGeForce RTX 3070 Ti 16GB版について発表、発売が延期になるという情報が出てきました。
GeForce RTX 3070 Ti 16GBの延期はArc Alchemistに負けたくないため?
GeForce RTX 3070 Tiが延期になるという話を入手したのはドイツのIgor’s LABで、複数のAIB関係者などのソースから入手したとの事です。新しい発表日については未定ですが、発売日については早くても2022年2月以降になるとの事です。
今回、延期が行われる背景については中国の春節や半導体不足など生産上の影響と言うよりはマーケティング上の理由の可能性が高いとの事です。Intelでは2022年Q1にGeForce RTX 3070またはRTX 3070 Tiと対抗するArc Alchemistの投入を予定していますが、NVIDIAとしてはIntelが投入するArc Alchemistの仕様を見てからGeForce RTX 3070 Ti 16GBの投入を決断するのでは無いかと言われているとの事です。
なお、Arc Alchemistの仕様が発表されるのは早くても春節以降との情報も出ているため、様子見をしたいNVIDIAがRTX 3070 Tiを投入するかしないか決めるタイミングは春先にまで伸びてしまう可能性もあるようです。
GeForce RTX 3090 Tiは初期ロット以降は入手困難?
GeForce RTX 3090 TiについてはRTX 3070 Ti 16GBと異なり、予定通り2022年1月4日に発表し、2022年1月27日に発売がされると見られています。しかし、Igor’s LABが入手した情報によると多くのRTX 3090 Tiは春節前である2022年2月1日以前にしか入手は出来ないと見られているとの事です。
それ以降は春節によってグラフィックスカードに必要な部品工場が稼働停止する事による部品供給不足や、2022年も続く半導体系部品の需給バランスの乱れから生産量は激減すると見られているとの事です。
ちなみにGeForce RTX 3080 12GBについてはIgor’s LABが持つソースからは一切情報が出なかったという事でもしかしたら、既に投入中止が決定されている可能性があるとの事です。
GeForce RTX 3050はコア数も異なる4GBと8GBモデルが用意される模様
GeForce RTX 3070 Tiのみならず、NVIDIA GeForce RTX 3000シリーズ系は海外では飛ぶように売れており、未だに供給が追い付いていない状況が続いています。その中でNVIDIAとしてはわざわざ新モデルを投入する理由はあまりありません。ただ、Intelが投入するArc Alchemistは価格を抑えての投入が行われる可能性もあり、パフォーマンスと価格設定次第では売れるポテンシャルも持っているためNVIDIAは切り札としてRTX 3070 Ti 16GBを温存する作戦なのかもしれません。
GeForce RTX 3090 Tiについては多くのVRMやメモリーモジュールを必要とするため、コストも高く供給による影響も受けやすいモデルとなっています。そのため、春節など部品供給が止まるようなイベントが発生するとなかなか生産の挽回は難しいのかもしれません。そのため、RTX 3090 Tiが欲しいという人は発売初期の予約販売などで入手する事が必要となるかもしれません。