『Zen 3』アーキテクチャー採用のRyzenシリーズですが、デスクトップ向けAPU製品そして、『Zen 3』採用のEPYCラインアップの性能についてリーク情報がありました。
Zen 3の情報はこちらに集約しました
デスクトップ向け 8コア『Zen 3』搭載のCezanne APU
デスクトップ向けRyzen Zen 3 APUのベンチマーク結果
Openbenchmarkingのデータベースに、Zen 3+Vega搭載のデスクトップ向けのCezanne APUが出現しました。
ベンチマークの結果によると、CPU側のクロック周波数は3.6GHzで8コア16スレッドであると見られています。
ブーストクロックに関しては情報が無いものの、デスクトップ向け『Zen 3』CPUでは4.9GHzを達成していたことから、現行の4.4GHzを越える可能性は高いと見られています。
内蔵GPUでは、過去にVegaアーキテクチャーを採用するという記事を挙げましたが、どうやら改良が施され、7nm+プロセスを採用すると見られています。そのため、現行よりGPUのクロック周波数は向上するとみられています。
なお、Zen 3搭載のAPUはAMDのロードマップによると2021年初旬と記載されているものの、これがデスクトップ向けなのかモバイル向けなのかは不明なため明確な登場時期については不明です。
『Zen 3』アーキテクチャーのEPYCはIPCが15%向上?
ドイツのHardwareluxxの筆者であるAndreas Schillingによると『Zen 3』EPYCに関するAMDの内部資料を手に入れる事が出来その内容について詳細が書かれています。
それによると、『Zen 3』EPYCでは、現行の『Zen 2』EPYCに対して約20%程度のパフォーマンス向上が見込まれるとしています。20%の内訳としては、IPCの向上分が15%、7nm+プロセス改善によるクロック周波数向上分が5%となっています。また、64コア搭載のEPYCでは全コアを低周波数で動かすモードと、少ないスレッド時には32コアのみを動かし、負荷がかかっているコアをより高いクロック周波数で動作させるモードが搭載されると言われています。
デスクトップ向けAPUであるRyzen 7 Pro 4750Gは発売後、好調な売れ行きを示している事から、Zen 3搭載のデスクトップ向けCezanne APUも堅い販売を期待できそうです。GPUもVegaアーキテクチャーから変更もなく、現行の7nmをそのまま使うと思いきや、7nm+を採用するなどしっかりと『Zen 3』に合わせて進化させています。もちろん驚くほどのグラフィック性能向上を期待できるわけでは無いですが、APUを買う層が不満に思う事のないレベルの性能向上は図られると考えられます。
サーバー用などであるEPYCベースの情報ですが、『Zen 3』ではIPCが約15%向上するとの事で、『Zen 3』の底力を期待せざるを得ません。恐らく基本的な性能はデスクトップ向けでも引き継がれるためデスクトップ向け『Zen 3』CPUでは非常に高いパフォーマンスが期待できそうです。
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