Intelではオーバークロックが可能なハイエンドモデルとなるK/KFバリアントのAlderLake世代CPUを2021年11月4日から発売していますが、2022年の1月には普及帯となる無印やTバリアントなどの製品投入を予定しています。そんな普及帯Alder Lakeですが、合わせてエントリーモデルとなるPentiumやCeleronシリーズも投入されるようですが、値段についてはかなり値上げする可能性があります。
10世代で止まってたPentiumとCeleronシリーズ
Intel’s Alder Lake Pentium Gold G7400 & Celeron G6900 Entry-Level CPUs Listed (wccftech.com)
PentiumとCeleronシリーズCPUはIntelが投入しているCPUの中ではエントリーモデルにあたり、低価格な事からネットサーフィン用のセカンドPCなど用途を限定して使うには最適なCPUとなっています。
そんはPentiumとCeleronシリーズCPUについては、2020年5月ごろに発売されたComet Lake世代から製品の更新が行われていませんでしたが、2022年1月頃にIntelから発表が予定されている普及帯Alder Lakeと共にエントリー向けともなるPentiumやCeleronもAlder Lakeを採用した製品に更新される可能性があるようです。
Pentiumは現行より動作クロック引き下げ。一方でキャッシュを増加
Intel Alder Lake世代となるPentiumとCeleronシリーズについてはmomomo_us氏がカナダの量販店で販売されている情報を見つけ出しています。
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— 188号 (@momomo_us) November 18, 2021
Pentiumシリーズでは、Pentium Gold G7400が掲載されています。モデルナンバーから現行のComet Lake世代のPentium Gold G6400の後継モデルになると見られています。仕様としてはあまり詳細は記載されていないものの、動作クロックは3.60 GHzとなっており、L3キャッシュの容量は6MBとなっています。
現行のPentium G6400Gでは動作クロックが4.0 GHz、L3キャッシュ容量が4MBだった事から、動作クロックについては若干引き下げられていますが、Alder LakeのP-Coreに採用されているGolden Coveアーキテクチャを2コア採用している事や、L3キャッシュ容量が増やされているためパフォーマンス面では前世代品より明確なパフォーマンスアップを感じられると考えられます。
価格については、カナダドルで$123という事で、米ドル換算では約$100、日本円での販売価格にすると1.5万円程で販売される可能性があります。ちなみに、現行のPenitum Gold G6400が9000円から販売が開始されています。そのため、もしこのショップで掲載されている価格のまま販売されるとなると、パフォーマンスが大きく向上したとはいえ、現行よりも6000円も値上がりした事となります。
Celeronは現行と動作クロックを据え置き。キャッシュは倍増へ
Celeron CPUについては現行のComet Lake世代のCeleron G5900の後継モデルと見られる、Celeron G6900と言うナンバリングが用いられています。動作クロックは3.40Ghzとなり、L3キャッシュ容量は4MBとなっています。
こちらは現行のCeleron G5900に対して動作クロックは据え置きとなっている一方でL3キャッシュは2MBから倍増しており、Pentium Gold G7400と同じく明確なパフォーマンスアップが行われると考えられます。
価格はカナダドルで$91のため、米ドル換算で$72、日本での販売価格は1万円を若干下回る程度に収まると見られています。ただ、こちらも販売開始時は6000円程度で販売されているため、この価格で販売されると3~4000円程度の値上げとなり、元値が低いため60%と言う大幅値上げとなります。
なお、この二つの製品のIntel品番はBX80715から始まっており、この先頭の品番は既に発売されているAlder Lake-S製品と共通となっています。また、対応ソケットについてもLGA16aと馴染みがないソケット名が記載されていますが、こちらもAlder Lake CPUでも記載がされて事もあるので、今回出現したPentiumやCeleronがRocket Lake-Sを流用した製品などという可能性は無いと見られています。
Alder Lake-SのE-CoreはZen2相当のIPC。ゲーミングも可能
Alder Lake世代となるPentiumやCeleronに搭載されるCPUはハイブリッドアーキテクチャーとはならず、P-CoreであるGolden Coveを2コア搭載したモデルになる事が濃厚となっています。ただ、P-Coreの性能は既に発売されているAlder Lake-Sで判明している通り、かなり性能が上げられているため今回登場するPentiumについては例え2コアだけであってもComet Lake世代のCore i3を若干下回るぐらいの性能は発揮できるのではないかと考えられます。CeleronについてもP-Coreを2コア搭載すると見られていますが、ハイパースレッディングについては搭載しない方向になると見られています。ただ、こちらもGolden Coveを採用している事には変わりないため、Comet Lake世代のPentium以上の性能は発揮できるかもしれません。
ただし、懸念事項としては値段です。カナダの量販店に掲載された価格情報は確実とは言えませんが、少なくとも部材が高騰している事や、性能自体も上がっている事からAlder Lake世代になるPentiumやCeleronに関しては据え置きとはならず、両モデル共に値上げが行われるのは確実と考えられます。