2022年1月頃にIntelから正式発表が予定されているモバイル向けCPU、Alder Lake-Pの上位モデル Intel Core i7-12800Hのベンチマーク出現しました。AppleのM1 Pro CPUに迫り、Tiger Lake世代に当たるCore i9-11980HKを上回るスコアを記録しています。
Intelのモバイル向けCore i7最上位モデル、12800Hのベンチマーク出現
モバイル向けCPUとしては2022年1月に開催されるCES2022にてIntelは高性能モデルであるAlder Lake-Pおよび、省電力向けモデルAlder Lake-Mの発表を予定していますが、この中で高性能モデルに当たるAlder Lake-P Core i7シリーズの中で最上位モデルに当たるCore i7-12800Hのベンチマークが出現しました。
なお、数日前にCore i7-12700Hのベンチマークも出現していますので気になる方はこちらをご確認ください。
Core i7-12700Hのベンチマーク出現。Ryzen 5980HXを35%上回る
シングルコアはCore i9-11980HKを上回るスコアを記録。マルチコアは不具合なのか低めに。
Geekbenchベンチマークに掲載がされたのはGIGABYTE製のAORUS 15 YE4と呼ばれるゲーミングノートPCで、現行モデルのAORUS 15では第11世代CPUであるTiger Lake CPU(Core i7-11800H)を搭載しており、この後継モデルにあたると見られています。
CPUの仕様としては、数日前にベンチマークで登場したCore i7-12700Hと大きく変らず、合計で14コア20スレッドで内訳としてはP-Coreが6コア12スレッド、E-Coreが8コア8スレッド搭載されています。
ただし、動作クロックに関してはベースがCore i7-12700Hより100MHz高い、2.80GHzを記録していますが、L3キャッシュ容量などはCore i7-12700Hと同じく24MBとなっています。なお、ブースト時の動作クロックに関してはGeekbenchのバージョンが古いため、Alder Lake CPUから採用されるハイブリッドアーキテクチャーに対応しておらず、28.3GHzと言う間違った数値が記録されてしまっています。
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スコアでは、シングルコア性能が1654pt、マルチコアが9618ptを記録しています。
シングルコア性能についてはCore i7-12700Hと傾向が異なり、シングルコア性能はモバイル向けCPUとしては高い性能を発揮しており、Tiger Lake世代の最上位CPU、Core i9-11980HKを2.3%上回るスコアを記録しています。前世代の同等モデルであるCore i7-11800Hでは1474ptである事から12%ほどスコアが向上しています。
一方でマルチコアスコアについては、Core i9-11980HKを5%上回るスコアを記録しているものの、数日前に出現したCore i7-12700Hに対して16%ほど差を空けられています。Core i7-12800Hの方が高性能モデルに当たりますが、搭載されるCPUがCore i7-12700Hより古いES品であるか、ブースト時の動作クロックに影響を及ぼすBIOS設定や冷却機構に何かしらの不具合があった可能性があります。
Core i7-12700HとCore i7-12800Hのスコアでは前者がシングルコア性能が低め、後者がマルチコア性能が低めに計測結果が出現しているため、それぞれで何かしらの不具合が起きている可能性があります。ただ、少なくともどちらのCPUも前世代CPUの最上位モデルであるCore i9-11980HKを何かしらの形で上回る性能を発揮できているようです。
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