Core i5-12400のES品が2万円台でebayに出没。動作しない可能性は大

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Intelから2022年1月頃に登場が予定されているCore i5-12400についてオークションサイトであるeBayに2万円台中盤で販売が行われています。ただ、Linus Tech TipsによるとES品は発売済みの600シリーズマザーボードとの互換性は切られており動作しない模様です。

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Intel Core i5-12400のES品がeBayに出没

Unreleased Intel Core i5-12400 sample is now available on eBay, but there is a good reason not to buy it – VideoCardz.com

Intelから2022年1月頃の発売が予定されているミドルレンジ向けCPU、Core i5-12400ですが、このCPUは中国のオークションサイトなどでIntelがマザーボードメーカーなどにテスト用に供給されたサンプル品が流れていました。しかし、このサンプル品が最近は中国のみならず、アメリカや日本からも一般的に購入が可能なeBayなどで流れ始めました。

Intel Core i5-12400と言いつつ、中身はCore i5-12600のES2品?

eBayに出品されているCore i5-12400ではQXDYと言う刻印がされているのですが、中国SNSでAlder Lake-S系のES品情報をまとめるユーザーによると、QXDYと呼ばれるES品はかなり初期段階のES品となっており、内蔵グラフィックスに関してはCore i5-12400で搭載されるはずのUHD730では無く、Core i5-12600に搭載されるUHD770が搭載されているとの事。

そのため、このユーザーによると、QXDYと呼ばれるCore i5-12400は厳密にはCore i5-12600のES2品に相当する製品である可能性が高く、P-Coreを6コアだけ有効にしたCore i5-12600であるのではないかと言われています。

なお、eBayに出品されたCore i5-12400の製品版ではP-Coreを6コアのみ搭載するモデルとなる予定で、スレッド数の合計は12スレッド、L2キャッシュは各コアに1.25MB、L3キャッシュは各コア共有用に18MBが搭載されています。また、モデル的には現在発売しているCore i5-11400の後継モデルに当たり、市場販売価格は2万円台になると見られています。

Intel Core i5-12400については過去にComptoir Hardwareが内蔵グラフィックスを搭載していないFバリアントのベンチマークが行われています。

Core i5-12400Fのベンチマーク出現。Ryzen 5 5600Xと同等以上の性能に

ちなみに、eBayに出品されたCPUの出所は不明なものの、恐らくマザーボードメーカーやOEMなどに提供されたサンプル品を不正に手に入れた者が出品していると見られており、発送元は中国からとなっており、価格は25,982円で販売中で、Core i5-11400より若干高い価格での販売となっています。

600シリーズマザーボードではES品は動作しない可能性大

Core i9-12900Kのサンプル品と600シリーズマザーボードのレビューキットがレビュアーなどに配布された際に、Linus Tech TipsではIntelから提供されたAlder Lake CPUについてはNDA契約に基づき11月4日までベンチマーク結果が掲載できないとの事でした。しかし、このNDAには抜け穴があり、自ら入手したAlder Lake CPUをマザーボードに載せてベンチマークを行うのは問題が無いとの事で、中国のフリマサイトからCore i9-12900KのES品を入手しました。

SCAMMED on Chinese Craigslist… – YouTube

しかし、結果的にはこのES品は販売されている600シリーズマザーボードのBIOSとは互換性が無いようで、8万円近い文鎮を買ったというオチが動画としてアップロードされています。

なお、動画内ではES品を買う際はこのように、CPUが動作せずただの文鎮になるか、動作してもパフォーマンスが悪い、想定外のバグに見舞われるなど大きなリスクがあり、もっと最悪なパターンとしてはモノが届かず騙されるという事もあるので、ES品を買う事はオススメできないと締めくくられています。

ES品は通常、Intelから検証用にサンプル提供されたものであるため、当たり前ですが互換性などは一切保証がされていません。ただ、運が良かったり、良心的?な出品者だとどのマザーボードのどのBIOSバージョンで動作するかを記載している事もあるので、どうしてもES品を試してみたいという方は、対応するマザーボードやBIOSバージョンが記載された出品者を探すと良いかもしれません。ちなみに、今回掲載されたeBayの出品者はそのような情報は一切掲載されていませんので、もし買うとしたら、Linus Tech TipsのようにYoutubeの動画のネタに買う、分解してダイ写真を撮るなどしか用途は無いかもしれません。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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