デスクトップ向けAlder Lake-Sの後に投入が予定されているモバイル向けAlder Lake-Pですが、その中で最上位モデルとして登場予定のCore i9-12900HKについてM1 Maxをも超えるベンチマーク結果が出現しました。
モバイル向けAlder Lake上位モデル、Core i9-12900HKの概要
Alder Lakeシリーズはデスクトップ向けのAlder Lake-Sが2021年11月4日から発売開始が行われますが、その後モバイル向け省電力モデルにAlder Lake-M、高性能モデルにAlder Lake-Pが登場する予定となっています。今回、高性能モデルにあたるAlder Lake-P、その中でゲーミングラップトップやモバイルワークステーションなどを想定した上位モデルCore i9-12900HKのベンチマーク結果をwccftechが独自に入手しました。
このCore i9-12900HKではP-Coreが6コア、E-Coreが8コア搭載、合計で14コア20スレッドに対応するモデルとなっています。TDPについては45Wが標準ですが、PL2では115W、PL4では215Wにも達する事が予想されています。ちなみに、Core i9-12900HKの他にCore i9-12980HKなどが出現する可能性もあるので、このモデルが最上位とは断定はできませんが、上位モデルに属する事は間違いなさそうです。
モバイル向けCPUとしては最高性能を発揮。M1 Maxをも上回る
wccftechに掲載されているスコアはGeekbenchのホームページ上には掲載がされていません。これは最近のGeekbenchアップデートにて未発表または開発中のプロセッサやGPUの検索を行いにくくする措置が行われたためのようです。
Geekbench上に現れている仕様としては、OSはWindows 11 Proで計測が行われており、コア数は14コアでスレッドは20スレッドとなっています。動作クロックに関してはベースは2.90GHzと表示がされていますが、最大ブースト時の動作クロックは371MHzと明らかに間違いと言える数字が計測されています。
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スコアでは、シングルコア性能が1851pt、マルチコアが13256ptを記録しています。
このスコアは性能が非常に高いと話題になったApple M1 Maxに対してはシングルコアが3.7%、マルチコアが4%程度上回るスコアとなっています。他のモデルとの比較しても、Core i9-11980HKに対してはシングルコアは14%、マルチコアは45%上回り、Ryzen 9 5980HXに対してシングルコアが23%、マルチコアが61%と大幅に上回っています。
なお、デスクトップ向けのCore i9-11900Kに対しても優位なスコアとなっており、シングルコアは同等ですが、マルチコアにおいては20%上回るスコアを出しており、1世代前のデスクトップCPUをも上回る性能を持つ事が確認できます。
消費電力ではApple M1 Maxの方が上か。ただし、アイドル時は互角?
Alder Lakeでは新しいアーキテクチャーを採用する事でIPCを向上させ、性能を底上げしていますが過去に出現した各PL時の消費電力においてはCore i9-12900HKが属するTDP 45W帯製品ではブースト時には115W、瞬間最大的に215Wの消費電力が必要となる事が判明しています。そのため、性能自体はApple M1 Maxを上回ってはいるものの、高負荷時な電力効率ではApple M1 Maxの方が上回っていると考えられます。
ただ、Alder LakeもApple M1 Maxも高性能コアと高効率コアを使い分ける異種混合コアが採用されているため、高負荷時はM1 Maxの方が高効率と言えそうですが、アイドル時の消費電力はAlder LakeもM1 Maxもほぼ互角になるかもしれません。
どちらにせよ、AppleがM1 Maxの発表会で『世界最速のモバイル向けCPU』と言うのは非常に短い期間でIntelに明け渡す事になる事は確実かもしれません。
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AppleがM1 Maxを発表した直後に、Core i9-12900HのAshes of the Singularityベンチマークが出現し、今回はCore i9-12900HKのベンチマークが出現しましたがこれはIntelが話題性を取るため、故意にリークさせているのでしょうかね?あまりにもタイミングがバッチリなので疑いたくなります。
Core i9-12900HKについてはM1 Maxに比べてシングルコアもマルチコアも上回っていますが気になるのが消費電力がどれぐらいになるかです。M1 Max搭載Macbook Proはまだ発売がされておらず、アイドル時や高負荷時の消費電力がどのぐらいになるかは不明ですが、恐らく高負荷時の消費電力はAlder Lake-Pより低い可能性は高いと見られています。特にIntelではブーストでスコアを盛る傾向にあるので、ワットパフォーマンスという観点で見るとどうなるのか興味深いです。
コメント
コメント一覧 (1件)
Geekbenchは負荷をかける時間が短いから、瞬間風速みたいなものだと思ってますが
だから、割とノートパソコンでも高い数値が出る
発熱の上限に達する前にベンチが終わってしまいますからね
ぶっちゃけこれよりPCmarkとかの方がよっぽど実性能が出るでしょう