サムスンが遂に2nm採用のExynos 2600の生産を開始へ。2025年9月末から量産
サムスン独自開発、そしてサムスンファウンドリーで製造されるスマートフォン向けチップセットのExynosは競合のQualcomm Snapdragonに対して性能が劣るほか、同社のファウンドリーも先端プロセスでは低い歩留まりに苦しめられ、過去に何度もExynosが開発されたものの、製造が見送られることが度々ありました。しかし、韓国メディアによるとサムスンはTSMC 2nmに近い性能を持つ2nm系のSF2プロセスを採用したExynos 2600を遂に2025年9月末から量産開始するようです。
2nm GAAプロセスでSnapdragonやApple A19 Proに匹敵する性能
Exynos 2600の性能については、サムスン社内の経営陣もその結果に満足していると伝えられています。以前リークされたGeekbench 6のベンチマークでは、Snapdragon 8 Elite Gen 5のダウンクロック版と互角に渡り合い、AppleのA19 Proにはマルチコア性能で圧勝するなど、これまでのExynosのイメージを覆す驚異的な結果を示していました。
この性能向上により、次期フラッグシップモデルであるGalaxy S26シリーズは、地域によってSoCが異なるという従来の構成が復活し、Qualcommによる近年の独占状態に終止符が打たれる可能性が高まっています。Exynos 2600搭載モデルを選んだユーザーが「ハズレを引いた」と感じることは、もはやなくなるかもしれません。
サムスンファウンドリ事業の試金石に。第2世代2nmも前倒しで開発中
Exynos 2600の成功は、サムスンのスマートフォン事業だけでなく、半導体受託製造(ファウンドリ)事業にとっても極めて重要です。このチップの成功は、サムスンの2nm GAAプロセスの優秀性を証明し、外部顧客からの信頼を回復するための大きな一歩となります。
ある業界関係者は、サムスンの真価が問われるのは第2世代2nmプロセス(SF2P)であると指摘していますが、幸いなことに、このSF2Pプロセスの基本設計もすでに完了しており、開発は予定より前倒しで進んでいるとのことです。順調に進めば、2026年末には量産が開始される可能性もあります。
Exynos 2600が本当に「Exynosの呪い」を解き放ち、サムスンの完全復活を告げるチップとなるのか。今後の正式な発表と、実際の製品でのパフォーマンスに大きな注目が集まります。
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