AMD Zen 6の標準対応メモリー速度はDDR5-8000 MT/sに
AMDは2026年にZen 6アーキテクチャーを採用したデスクトップ向けRyzenを発売すると見られており、すでにコア数の増加やI/Oダイ、チップレット接続方式の刷新など大規模な変更が予定されています。このZen 6のデスクトップ向けCPUについて、新たに標準対応メモリー速度やマザーボードの互換性に関するリーク情報が登場しました。

現行のZen 5におけるIntegrated Memory Controller(IMC)の限界は3,000 MHzで、レイテンシペナルティーが発生しない1:1動作ではDDR5-6000 MT/sが安定動作の上限とされています。帯域幅を優先する場合は1:2動作も可能で、この場合はDDR5-8000 MT/sでも動作可能ですが、すべてのマザーボードで安定するわけではなく、AMDも正式対応はしているものの推奨はしていません。
しかし、AMD関連のリーク情報を提供するKepler_L2氏によれば、Zen 6ではDDR5-8000 MT/sが正式サポートされるとのことです。
デュアルIMC化でメモリ速度向上も、マザーボードの互換性に懸念
Zen 6では、Zen 2から続いてきたI/Oダイの基本設計が大幅に刷新され、その中でも特に大きな変化としてIMCのデュアル化が挙げられています。詳細は不明ながら、従来のIMCに比べて高クロックのメモリーに対応できると見られており、DDR5-8000 MT/sの正式サポート実現にもつながると考えられています。

一方で、このIMC刷新によりマザーボードとの互換性に懸念が出ています。過去のリークでは、特にDIMMスロットが2本しかないマザーボードにおいて、性能低下や互換性問題が生じる可能性が指摘されています。Kepler_L2氏も「新しいメモリーレイアウトやトポロジーに対応したマザーボードが必要になるかもしれない」と述べており、Zen 6自体はソケットAM5対応を維持するものの、既存マザーボードでの利用に制約が出る可能性を示唆しました。
AMD Zen 6 リーク情報まとめ|発売日はいつ? 性能・アーキテクチャ・AM5互換性を解説
Zen 6についてはコア構成や製造プロセスなどのスペックに関するリークは多く登場しているものの、このデュアルIMCやマザーボードとの互換性に関する情報はまだ限られています。DDR5-8000 MT/s対応という魅力的な進化がある一方で、既存のAM5マザーボードにおける互換性が完全に維持されるのか、それとも性能低下や一部非対応が発生するのかは、現行ユーザーにとって大きな関心事です。今後の続報に注目が集まります。
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