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Windows 11 24H2のSSD不具合に対してPhisonが調査開始を表明

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Windows 11 24H2で発生中のSSD不具合を認める。対策は今後発表へ

Microsoftが2025年8月13日にWindows 11 24H2向けに配信した月例アップデート「KB5063878」をインストール後、一部のSSDにおいて大量の書き込みを行うとSSDとの接続が切断され、場合によっては恒久的にアクセスが失われるといった深刻な不具合が報告されています。この問題に対し、多くのコンシューマー向けSSDにメモリコントローラーを供給しているPhisonが不具合の存在を公式に認め、調査を開始したことを明らかにしました。

PhisonはWindows 11の更新プログラム『KB5063878』および『KB5062660』が、Phisonがサポートするものを含む複数のストレージに影響を与えた可能性があるという、業界全体にわたる影響を確認しました。この不具合による混乱を認識し、迅速に業界関係者との連携を開始しています。

私たちは、製品の完全性と、パートナーおよびエンドユーザーの皆様の成功に揺るぎなくコミットしています。現時点では、影響を受けた可能性のあるコントローラーはレビュー中であり、パートナー企業と協力して対応を進めています。今後も、影響を受けた可能性のあるパートナーに更新情報や勧告を提供し続け、サポートと適切な修正を保証してまいります。

Phisonによれば、現在は同社のメモリコントローラーを搭載するSSDメーカーおよびアップデートを配信したMicrosoftと協力して問題の調査を進めており、近日中に影響対象のSSDや原因の公表、さらにWindows 11 24H2向けの緊急アップデートや、メモリコントローラーのファームウェアアップデートが配信される可能性があります。

不具合はPhison以外にも。最悪の場合はパーテーション喪失も。

この不具合について最初に報告を行った「ねこるすきー」氏による検証では、以下のSSDにおいて大量の書き込みを行った際に不具合が発生することが確認されています。

SSDモデル容量復旧可否
WD Blue SN50002TB再起動で復旧
WD Red SA5002TB再起動で復旧
WD Blue SA5701TB再起動で復旧
WD Blue SA5102TB復旧不可能
Corsair MP510960GB再起動で復旧
Corsair MP6002TB再起動で復旧
SK Platinum P412TB再起動で復旧
Crucial P3 Plus1TB再起動で復旧
ADATA LEGEND 8002TB再起動で復旧
HP FX7002TB再起動で復旧
XPG SX8200 Pro2TB再起動で復旧

この不具合では、大量の書き込み処理によってSSDとの接続が切断されるものの、多くのケースでは再起動を行うことで正常に復旧し、引き続き使用可能とされています。しかしながら、「WD Blue SA510」に関しては、パーテーションへのアクセスそのものが失われるケースも確認されており、この場合はSSD内のデータが全て失われる可能性があるため、被害の深刻度は非常に高くなります。

現時点での対応策はKB5063878のアンインストールかSSDへの大量書き込みを控える

現時点では、Phisonのみがメモリコントローラーメーカーとして公式声明を出していますが、「ねこるすきー」氏の検証やユーザーからの報告によれば、問題が確認されたSSDの中には、Phison以外のコントローラー(Maxio、InnoGrit、Silicon Motionなど)を搭載したモデルも含まれており、不具合が発生する組み合わせや影響範囲については依然として不明です。

また、現在のところ明確な発生原因や、ファームウェアのアップデートなどの修正手段は存在していません。したがって、現時点で取ることができる最も確実な防衛策は、KB5063878を既にインストールしている場合には、これをアンインストールすることです。ただし、セキュリティの観点からアンインストールが難しい場合は、数十GBに及ぶファイルの書き込みや、大量の書き込みを伴う圧縮ファイルの作成などを避ける必要があります。

この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、加えて経済やマーケティングなどの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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