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TSMC 2nmのは超高価格。3nmから67%値上げし値引きも不可

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TSMCの最先端プロセス2nmの供給価格が判明。ウェハーあたり470万円と3nmから67%値上がり

TSMCは2025年下半期から最先端の2nmプロセスの量産を開始すると見られており、既にApple、AMD、Intel、NVIDIAの新製品に採用されるとのリーク情報が出ています。今回、韓国メディアの報道により、このTSMC 2nmプロセスのウェハーあたりの供給価格が明らかになりました。

TSMCは一般的に、ウェハーの良品率に関わらず1枚ごとに供給価格を設定するとされています。今回の情報によると、2nmプロセスの価格は1枚あたり3万ドル(約470万円)に達し、現行の3nmプロセスの1万8,000ドル(約280万円)から約67%もの大幅な値上がりとなります。

この値上げには、2nm開発に必要な露光装置などの生産設備投資や研究開発費が含まれており、微細化が進むほどコストが上昇する傾向があることを反映しています。2nmでの価格上昇は、AppleやAMD、Intelなど主要顧客もある程度想定していたと見られます。

ただし異例なのは、これまでTSMCはAppleのような大口顧客に対して値下げ交渉に応じる傾向があったにもかかわらず、2nmに関しては一切応じない強気な姿勢を見せている点です。

この背景には、競合するSamsungやIntelが歩留まり50%未満に苦しむ中、TSMCはすでに60%以上を達成しているとされ、量産化の目途が立っている唯一のファウンドリーであることがあります。さらに、AppleやAMD、Intel、NVIDIAにとって製品性能向上には微細化が不可欠であるため、高価格でも契約が成立するとTSMCは判断しているようです。

TSMC 2nm採用製品は2026年終わり頃から徐々に投入される

コストが非常に高いTSMC 2nmですが、Appleは他社に先駆けて2025年発売予定の「iPhone 18 Pro」に搭載されるA18 Proで採用すると報じられています。

一方、AMD、Intel、NVIDIAなどは2nm採用製品の投入を2026年終盤以降に予定しており、特にAMDについてはサーバーやデスクトップ向け製品に限定して導入すると見られています。

その理由は上述の高コストにあり、性能を優先する製品でなければ製造コストを製品価格に転嫁できないと考えられます。TSMCは今後1.4nmなどさらなる微細化を進める予定ですが、製造コストはさらに上昇する見込みです。そのため、コンシューマー向け製品では数世代前のプロセスを用いることが当たり前になる可能性もあります。

この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、加えて経済やマーケティングなどの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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