AMDの3D V-Cache搭載モデルを巡り情報が錯綜中
AMDが2024年末ごろから発売している、Zen 5アーキテクチャに3D V-Cacheを搭載したRyzen 9000X3Dシリーズは、Ryzen 7 9800X3Dを筆頭に、最上位のRyzen 9 9950X3Dまで高い人気を集めています。特に、Ryzen 9 9950X3Dで2基のCCDそれぞれに3D V-Cacheを搭載するモデル(デュアルX3D)は、さらなる性能を求めるユーザーにとって魅力的な選択肢となる可能性があります。数日前には、このデュアルX3D構成のRyzen 9000X3Dシリーズに関する、比較的信頼性の高いリーカーによる情報も登場していました。
AMDが3D V-Cacheを2個載せしたRyzen 9000X3Dを計画中。192MBのL3キャッシュ搭載
しかし、別のリーカーからは、少なくとも2基の3D V-Cacheを搭載したRyzen 9000X3Dは登場しないとの指摘が出ています。一方で、Ryzen 7 9800X3Dの廉価版とみられるCPUが計画されている可能性も浮上しています。

中国フォーラム「Chiphell」で活動するリーカー、wjm47196氏によると、先日別のリーカーが示した「Ryzen 9 9950X3DのデュアルX3Dモデル」については、「そのような製品は存在しない」と明確に否定しています。
Ryzen 7 9800X3Dと同じコア数の下位モデルは計画中?

デュアルX3Dのリークが話題になった際、Ryzen 7 9800X3Dと同じ8コア16スレッド構成の3D V-Cache搭載モデルが登場する可能性にも触れられていました。wjm47196氏は、このCPUについては実際に存在する可能性を示唆しており、TDPはリーク内容よりも低く設定されるものの、Ryzen 7 9800X3Dの廉価版として「Ryzen 7 9700X3D(仮称)」として登場する見込みがあると述べています。
デュアルX3Dはコストパフォーマンスは微妙? でも最適化不要というメリットもある模様
3D V-Cacheを2つ搭載するデュアルX3D CPUを巡っては2025年1月ごろにRyzen 9 9950X3D発表時にAMDがコストパフォーマンスの観点であまり意味がないと消極的な発言をしています。ただ、この製品はもともとIntelが2026年発売で計画している大容量キャッシュモデルへの対抗を示す製品になるという可能性も指摘されているため、コストパフォーマンスを意識して大量販売に繋げるというよりはAMD製CPUの性能をアピールするフラッグシップモデルとしての役割を担わせるという可能性もあります。そのため、リークが錯綜している現状では登場確率は半々と言えそうです。
一方で、Ryzen 7 9800X3Dの廉価版にあたるRyzen 7 9700X3D (仮称)についてはRyzen 7 7800X3DとRyzen 7 9800X3Dの間を埋めるモデルとして魅力的な選択肢になると考えられます。そのため、販売台数も期待できる製品になると言えるため同CPUについては恐らく2025年秋までに発売される可能性はかなり高いと考えられます。
このCPUは特にコストパフォーマンスを意識する層にとっては魅力的な選択肢になると言えますので、特にコストパフォーマンスを重視したPCを組みたいというユーザーはRyzen 7 9700X3Dの動向には注目しておいたほうがいいかもしれません。
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