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Intel Nova Lake のスペックや構成が判明。52コアモデルは性能が最大80%向上?!

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デスクトップ向け Nova Lakeのスペックや構成などが判明

Intelは2026年に現行のArrow Lakeの後継にあたるNova Lake世代のCPUを新たに投入すると言われており、すでに最大52コアを搭載CPUの存在や、AMDの3D V-Cacheに対抗する機能など注目を集める新機能が多く搭載すると見られていますが、今回このNova Lakeについてスペックや構成、性能に関する情報がリークとして登場しました。

ハイパースレッディングは非搭載。最上位仕様は5つのダイで構成

Nova LakeではP-CoreにはCoyote Cove、E-CoreにはArctic Wolfを搭載し、最上位構成はすでに明らかにされている通り8P+16Eのダイを2つと、SoCダイ(Hubダイ)に4つのLPEコアを搭載することで合計52コアを実現する仕様になっています。

スレッド数は最大52スレッドということでIntelが復活すると明らかにしていたハイパースレッディングはNova Lakeにはまだ搭載されない見通しです。

Nova Lakeが実現できる最上位モデルは合計5つのダイで構成され、そのうちCPU部分は8P+16Eで構成されるダイを2つ搭載し、これらにbLLC (big Last Level Cache)と呼ばれる大容量L3キャッシュが各ダイの下に144MBずつ敷かれるとのことです。これにより、L3キャッシュの容量は最大288MBに達するとのことです。

また、CPU以外の3つのダイは最上位モデル以外でも共有される設計で、ノースブリッジやNPU、メモリーコントローラーを内蔵したHubダイ、サウスブリッジ、PCIe、Display Port出力などを担うPCD (Platform Controller Die)、そしてArc Celestial (Xe3)アーキテクチャで構成されるコアが4コア、つまり32基のExecution Unitで搭載される構成になります。

CPUダイは5つ存在。ほぼすべてがTSMC 2nm製造に

IntelはNova Lake用に合計5つのCPUダイを計画しており、それぞれハイエンドモデルのCore Ultra 9からエントリーのCore Ultra 3をカバーすることを計画しています。

最上位のCPUダイは上述で紹介した8P+16EにbLLCを組み合せ、さらに2つ搭載した16P+32E構成で、8P+16EのダイはTSMC 2nmの改良版であるN2Pで製造されます。なお、2つのbLLCを搭載していますが、AMDのRyzenと同じくキャッシュ跨ぎが発生すると性能が大きく低下するため、ゲーミング時に活用できるのは片側のbLLCのみになるようです。

ハイエンドゲーミング向けCPUダイはAMDの3D V-Cacheに対抗するモデルで、これは最上位モデルに搭載されている8P+16E+bLLCを1つとLPEを4コア搭載し、合計28コア、144MBのL3キャッシュを持つ仕様になります。

メインストリーム向けはハイエンドゲーミング向けCPUダイからbLLCを非搭載とした仕様で、8P+16Eのみ搭載し、LPEを4コア合わせて28コア構成になります。また、L3キャッシュは36MBになります。

コストパフォーマンスを重視した仕様ではさらにコア数を4P+8E+4LPEに減らし、L3キャッシュは18MBに抑えられます。なお、Intelはここまでの仕様のCPUまではTSMC N2Pで製造する方向で計画しています。

エントリー向けは4P+0E+4LPEの合計8コアで、L3キャッシュは12MBになっています。このCPUはCore Ultra 3またはそれ以下のCPUとして投入が予定されていますが、Nova Lakeの中で唯一、Intel 18Aプロセスを使って製造される見通しになっています。

なお、ここで注目なのが製造プロセスでほぼすべての仕様でTSMC N2Pが使われることから、数日前から出ているIntel 18Aの不調という話は現実味を帯びていると言えます。Intelとしても失敗しても致命傷にならないエントリー向けでのみIntel 18Aを採用するということであまり期待していない可能性がかなり高いと言えそうです。

52コアモデルはArrow Lakeに対して80%の性能向上。bLLC版のゲーミング性能は最大45%向上も?

Nova LakeはAMDのZen 6 CPUと同時期に発売されると見られており、性能面でどれだけ優位に立てるかがシェアを確保する鍵となりますが、ベンチマークなどの性能においては通常版Nova LakeはArrow Lakeに対して8P+16E同士の比較ではシングルコアが16%、マルチコアが12%向上するとのことです。一方で、bLLC仕様ではシングルコアが20%、マルチコアが23%向上するため、Zen 6と同等レベルの性能は確保できている可能性が高いとのことです。

一方で、52コアのマルチコア性能はコア数が多いだけあり、Arrow Lakeの最上位モデルに対して80%向上が想定されるなどHEDT向けCPUに近い性能が期待できるようです。

なお、Arrow Lakeがあまり売れなかった原因でもあったゲーミング性能はArrow Lakeに対して通常版で10~15%、bLLC搭載版は30~45%と大幅向上が期待できるようです。

まだリークのため性能情報は特に注意を

Nova Lakeに関してはすでに複数のリークで8P+16E+4LPEまたはこれらを2つ組み合わせて16P+32E+4LPEの最大52コア構成になることが明らかにされている他、bLLCについても情報が出ています。しかし、性能に関してはリークが事実だとしても社内でのシミュレーション結果である可能性も高いため、現実でのゲーミング性能とは乖離が見られる可能性があります。そのため、今回言われている通りArrow Lakeに対してbLLC版で30~45%の性能向上というのはまだ話半分程度で捉えておく必要があります。

ただ、一つ言えるのはスペックからしてIntelは本気でコンシューマ向けでのシェアを取り戻そうと本気で、AMDのZen 6に対してどれだけ優位性を持った製品に仕上がるのか今後の動向に注目です。

この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、加えて経済やマーケティングなどの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • メインストリーム向けに2nmを使ってくれるのはありがたい
    最悪3nmも覚悟してたし、18Aになるだろうと思ってた

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