2022年から2023年に登場予定となっているZen4アーキテクチャーを採用するRyzenシリーズですが、リークされたソケットAM5関連情報によるとCPU内にGPUを内蔵するモデルが標準で用意されるようです。
デスクトップ向けZen4では内蔵GPUが標準搭載に
AMDのZen4アーキテクチャーを採用するRyzenは2022年末から2023年頃に登場すると言われており、デスクトップ向けCPUはRaphael、モバイル向けはPhoenixと名付けられる事が過去にリークされたロードマップで明らかになっています。
Zen4 “Raphael”ではNavi2を搭載。ロードマップの一部がまた判明
現行のRyzen 5000 (Vermeer)ではGPUを搭載するモデルは登場していませんが、ロードマップ上ではZen4を搭載するデスクトップ向けCPUであるRaphaelについてはRDNA2アーキテクチャーを採用するGPUを内蔵すると記載されています。このGPUの内蔵について、最近発生したGIGABYTEへのハッキングで流出した資料によると、デスクトップ向けZen4ではロードマップ通り、内蔵GPU搭載する事を示唆する情報が出現しました。
ソケットAM5に関する資料に内蔵GPUに関する記載あり
内蔵GPUが標準搭載になるのではないかと言う情報はAMDのソケットAM5の互換性について記載された資料にて記載されています。この資料上のOn-Chip Graphicsと言う欄には”1 Dedicated”、つまりOn-Chip Graphics用に専用チップを有する事が記載されています。また、これらはソケットAM5に対応するすべてのFamily/Model Numbersにて同様の事が書かれています。この事から現行のRyzen 5000Gシリーズのようにモバイル版をベースとしたデスクトップ版Ryzenでのみ内蔵GPU搭載となる扱いとは異なります。
流出している資料のスクリーンショット上には表記されていませんが、資料の原本には “Some OPNs…may not support GFX”、日本語訳で『一部OPNs(モデル)ではGFX(グラフィック)をサポートしません。』と記載されておりIntelで言う所の内蔵GPUを無効にしたFシリーズのようなCPUも登場するようです。わざわざ一部OPNsでは対応しないと書いてある当たり、GPUを内蔵したモデルが標準になる可能性は高そうです。
自作PCユーザーからしたら多少高かろうと、入手困難であろうと後付けで高価なGPUを付ける事がほとんどであるため、この内蔵GPUについては正直どうでも良いという人が多いかもしれません。ただ、AMDとしては法人向けPCなどでもシェアを拡大したいと考えているため、CPU単体でGPUの機能も有するCPUにGPUを内蔵する方向で今後は進めていく方向性は正しいと言えそうです。
Ryzen 5000シリーズは自作PCパーツとしては高い性能を持つため人気ですが、法人向けPCではあまり搭載される事がありません。その大きな理由としてはRyzen 5000では内蔵GPUを持たない事が起因しており、Zen4 Ryzenからは内蔵GPUを搭載し、法人用途でのユーザーも取り込もうと考えている可能性が高そうです。
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