NVIDIAが中国向けに200万台のAI GPUを出荷へ。GeForce RTX 5000の供給が減る可能性も
NVIDIAはアメリカ政府の規制により販売が停止されたGeForce RTX 5090DやHopper H20などのグラフィクスカードについて政府と交渉を進めると共に新しい規制に適合したGeForce RTX 5090 v2やHopper H20 v2などを2025年夏ごろから再発売する予定です。ただ、これだけに留まらず中国市場でさらに攻勢を掛けるため、また販売停止によって失われた利益を取り返すべく新たにRTX 6000Dと呼ばれるエンタープライズ向けグラフィックスカードの投入し、中国向けにAI GPUを中心に200万台ものグラフィクスカードを2025年内に出荷する計画であることが明らかになりました。
DigitmesによるとNVIDIA CEOのJensen Huang氏が中国訪問時にBlackwellベースのグラフィックカードについてフィードバックを集めており、その中で200万台もの出荷台数を計画していることを明らかにしています。特に、BlackwellベースのグラフィックカードはB30やRTX 6000DなどGDDR7を採用することで帯域幅や容量が増えているため、AI用途で使うには最適な製品になっています。
NVIDIAが中国向けに力を入れていくグラフィックカードであるRTX 6000DやBlackwell B30などはすべてがGeForce RTX 5090で搭載されているGB202 GPUを搭載した製品になっているほか、搭載されるGDDR7はAI用途と言うことで容量は48GBから96GBほど搭載すると言われています。そのため、実際にこれらのグラフィックカードの生産や出荷が本格化した場合、GB202 GPUやGDDR7が優先的にRTX 6000Dなど中国向けAI GPUに振り分けられる可能性が高くなるため、RTX 5090などの出荷量が減少する可能性があります。また、RTX 5080以下のグラフィックカードについてもGDDR7の供給状態によってはAI GPUが優先される可能性が高く、こちらも製品も供給量が減るなどのリスクが考えられます。
そのため、今後NVIDIAが中国向けGPUの出荷を本格化するタイミングでGeForce RTX 5000シリーズの供給量などに変化が見られる可能性があり、それに伴い販売価格などにも影響が出る可能性が考えられます。そのため、特に出荷が本格化すると言われている夏以降にグラフィックカードの買い替えなどを検討している方はGeForce RTX 5000シリーズの供給や価格動向などの情報に注視しておいた方がいいかもしれません。
Exclusive: Jensen Huang’s third visit to China in 2025; RTX 6000D aims for two million shipments | Digitimes Asia
https://www.digitimes.com/news/a20250715PD201/nvidia-jensen-huang-rtx-us-china-trade-war-2025.html
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