Intel Nova Lake-S のCore Ultra 5は大容量キャッシュを搭載。3D V-Cacheへ対抗
Intelは2026年以降にデスクトップ向けに新ソケットそして、新アーキテクチャーを搭載するNova Lake-S世代のCPUを投入予定で、既に最上位モデルは最大16P+32E+4LPeの合計52コアを搭載すると言う驚異的なスペックが明らかにされていますが、どうやらIntelは最上位モデルのスペック向上以外にも、コンシューマー向けとしてゲーミング性能を向上させるために大容量キャッシュを搭載した特別モデルの投入を計画していることが明らかになりました。
8p, 16e
— Haze (@Haze2K1) June 17, 2025
8p, 12e
Both 4lpe, bLLC, 125w https://t.co/EQo4MiaGpq
IntelのNova Lake-Sでは最上位モデルのCore Ultra 9やCore Ultra 7では8P+16EのCPUダイを2つ搭載することで52コアと42コアと言うCPU構成を実現している一方で、ゲーミング向けではCPUダイを単体で搭載するモデルの方がパフォーマンス面で有利になると見られており、これらはCore Ultra 5として投入されると過去のリークでは言われています。
そんなCore Ultra 5ですが、リーカーのHaze2K1氏によると8P+16Eと8P+12Eのコア構成の製品については一部モデルで『big Last Level Cache』通称bLLCと呼ばれる技術が搭載されるようです。このbLLCは名前の通り、大容量最終キャッシュと言う意味で、AMDの3D V-CacheのようにL3キャッシュを補完する役割を持つキャッシュシステムのことを指し、これらを搭載することで3D V-Cacheのようにレイテンシーを補いIntelはゲーミング性能の大幅向上を実現することを狙っているようです。
Intelに関してはAMDの3D V-Cacheに似た技術としてFoverosやEMIBなど技術自体は持っているのですが、コスト面の問題からサーバー向け製品に限定して投入が行われていました。しかし、AMDの3D V-Cacheの性能が上がり続けていることや、Nova Lake-Sと同時期に登場するZen 6でも大幅な性能向上が想定されることから、コンシューマー向けでのシェアに大きく影響するゲーミング性能を大きく引き上げるためにbLLCと言う野心的なCPU技術が搭載される方向で計画されていると考えられます。
なお、IntelのCPUに関しては特にコンシューマー向けでは2024年に発売したArrow Lake-Sが苦戦している状態ですが、仮に最大52コア、そして一部製品はbLLC搭載となればハイエンド志向のユーザーからゲーミングまで幅広ユーザー層をカバーできることになるため、再びIntelがデスクトップ向けCPU市場で覇権を握れるのか、特にbLLCに関してはその切り札ともなり得る技術であるため、今後の動きに注目が集まります。
コメント
コメント一覧 (1件)
で、bLLCは具体的にどうやってレイテンシーを下げているの?