6月6日 11:00発売｜AMD Radeon RX 9060 XT の予約在庫情報と仕様について

Radeon RX 9060 XT の予約・在庫情報（仕様情報はスクロールしてください）

各量販店で発売開始：16GB版の最安値モデルは61,980円から（すべて在庫切れ）

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Radeon RX 9060 XTは16GB版の最安値が61,980円から、8GB版は52,980円からになっており当初噂されていたよりさらに販売価格が安いモデルがラインアップされています。ただし、この安価なモデルに関しては初回在庫のみの可能性もあります。

Radeon RX 9060 XTの最大の変更点はRDNA4化とGPUとして初の3 GHz超えの動作クロック

グラフィックスカード モデル	Radeon RX 9060 XT	Radeon RX 7600 XT
内蔵GPU	Navi 44	Navi 33
クラス	ミドルレンジ	ミドルレンジ
Compute Unit	32	32
Streaming Processors	2048	2048
ベース クロック	不明	1.98 GHz
ブースト クロック	3.13 GHz	2.76 GHz
VRAM仕様	20Gbps GDDR6	18Gbps GDDR6
VRAM容量	8GB / 16GB	16GB
Infinity Cache	32MB	32MB
バス幅	128-bit	128-bit
帯域幅	320 GB/s	288 GB/s
TGP	8GB版 : 150W 16GB版 : 182W	190W

Radeon RX 9060 XTはRDNA4アーキテクチャーを搭載するグラフィックカードのミドルレンジモデルとしてラインアップされる製品で、GPUには小型ダイでコストを下げたNavi 44 GPUを搭載しています。スペックはCompute Unitを32コア、128-bitのバス幅で20 GbpsのGDDR6を16GBまたは8GB搭載し、320 GB/sの帯域幅を確保しており、先代のRadeon RX 7600やRX 7600 XTに対して大きな変更は入ってません。しかし、動作クロックを見るとブーストクロックは定格で3.13 GHzとGPUとしては初の3 GHz越えを達成しているほか、一部AIBが販売するOCモデルでは3.3 GHzにも達するなど大幅な動作クロック向上が行われています。この変更やRDNA4化により性能は先代モデルから大きく向上すると共に、ライバルのNVIDIA GeForce RTX 5060 Tiに迫る性能を獲得しています。

RX 9060 XT 16GB版はコストパフォーマンスがかなり高め。ラスタライズならRTX 5060 Ti並みに

Hardware UnboxedのレビューではRadeon RX 9060 XTは1080p解像度では先代のRX 7600 XTに対して38%向上し、RX 7700 XTをも超えるような性能を発揮しています。また、RTX 5060 Tiに対しては約6%劣るレベルに迫るなどかなり高い性能になっています。

これは1440pでは帯域幅の影響なのか、先代のRX 7600 XTに対しては43%向上し、RX 7700 XT並み、そして競合のRTX 5060 Tiに対しては1%差に迫るなど高解像度で特に威力を発揮するグラフィックカードになっています。

一方で、レイトレーシングに関しては相変わらずNVIDIAが強い状態は変わらず、Hardware UnboxedのレビューではRX 9060 XTはRTX 5060 Tiに対して20%程度劣る結果が出ています。ただ、この差はタイトルによって異なるようで、TechPowerUpのレビューでは4%差に縮まるなどドライバーやゲームの最適化で今後伸びる可能性もありそうです。ただ、現状はレイトレーシングを重視するならNVIDIAの方が強いのは事実です。

GPU (16GBモデル)1	1FPSあたりのコスト	FPS	販売価格
Radeon RX 9060 XT (最安値)	886円	70	62,000円
Radeon RX 9060 XT (最多価格帯)	929円	70	65,000円
GeForce RTX 5070 Ti (実売最安値)	1127円	71	79,000円

なお、ラスタライズ重視で考えるのであればRadeon RX 9060 XTは優れたコストパフォーマンスを持つグラフィックカードと言え、RX 9060 XTの最安値はRTX 5060 Tiの最安値に対して21%優れたコストパフォーマンスになっているほか、最多価格帯である65,000円台でも約17%優れるなどコストパフォーマンの高さが魅力的なグラフィックカードになっています。

安いが将来性は無いRadeon RX 9060 XT 8GB版

Radeon RX 9060 XTはVRAM容量が16GBあるモデルと8GBあるモデルが同じモデル名でラインアップされており、NVIDIAがGeForce RTX 5060 Tiで批判されたよう、AMDもこの分かりにくいラインアップはレビューアーを中心に批判を浴びています。そんなRX 9060 XTの8GB版についてはCUやGDDR6の速度など16GB版と全く同じですが、8GBと言うVRAM容量が足かせになり、パフォーマンスが落ちると言うケースが多々見られるようです。

実際にHardware Unboxedが8GB版と16GB版を比べた結果では、多くのタイトルでパフォーマンスが20%以上落ちるケースが確認されているため、グラフィックスを重視したタイトルをプレイするには向かないのは確実です。ただ、このテストでは1440p解像度に設定されており、1080p解像度であれば画質設定を変更すれば多くのゲームは快適に動かすことが可能と言えます。

ただ、最近のゲームはVRAM容量を8GB以上を備えたPS5やNintendo Switch 2向けに開発されているためGTA VIなどよりグラフィックスを重視したゲームが登場すれば、1080p解像度でも8GBのVRAMでは足りなくなる可能性が高く、将来性がほとんどないグラフィックカードと言えますのであまりお勧めできる製品ではありません。