NVIDIA GeForce RTX 5090D の弱体化版はVRAM容量が24GBに減少

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NVIDIA GeForce RTX 5090D の弱体化版はVRAM容量が24GBに減少

NVIDIAが2025年1月30日に発売した最上位グラフィックカードのGeForce RTX 5090は21,760コアのCUDAコアに、512-bitのバス幅で接続され、28Gbps動作のGDDR7を32GB搭載することでゲーミング性能のみならずAI処理においても非常に高い性能を発揮するのですが、この高い性能が原因で米国の輸出規制に抵触してしまっており、中国への販売は難しくなっています。

そのため、NVIDIAは意図的にAI処理性能を引き下げたGeForce RTX 5090Dを中国専用モデルとして販売していますが、米国が再び先端半導体輸出規制の強化に踏み切ることからNVIDIAはGeForce RTX 5090Dの性能をさらに引き下げたモデル(以下 新RTX 5090D)を投入するようで、その一部スペックについて明らかになりました。

NVIDIAのAIBパートナーであるMANLIの関係者を情報源とするリークによると、この新RTX 5090Dでは、VRAM容量が現行の32GBから24GBへ削減される見込みで、発売は2025年7月以降に計画されているとのことです。

米国は現状の輸出規制はTotal Processing Power (TPP)と呼ばれる特定のビット数におけるAI処理性能(TOPs)にそのビット数を乗じて算出される性能指標を基に規制範囲を設定していたため、RTX 5090Dに関してはFP4演算機能を無効化することで規制を満足しつつも、ゲーミング性能は担保した性能となっていました。しかし、米国の新しい規制ではTPPに加え、グラフィックカードの帯域幅にも規制がかかることになり、噂ではこの帯域幅の上限は1.4 TB/sになると見られています。

現行RTX 5090D(およびRTX 5090)は、512-bitのメモリバス幅と28Gbps動作のGDDR7メモリにより、メモリ帯域幅が約1.8 TB/s(1792 GB/s)に達しており、この新しい規制値(1.4 TB/s)を大きく超過してしまいます。そのためNVIDIAは、新RTX 5090Dにおいてメモリバス幅を512-bitから384-bitに削減することで、メモリ帯域幅を約1.34 TB/s(1344 GB/s)に抑え、規制に対応すると考えられます。このバス幅削減に伴い、VRAM容量も32GBから24GBへと減少する見通しです。

新RTX 5090Dに関してはVRAM容量とバス幅、帯域幅削減だけしかリークとしては出ていませんが、スペックの製品としてNVIDIAはRTX PRO 5000 Blackwellと言う製品を投入しており、同モデルは384-bitのバス幅で48GBのGDDR7を搭載しているため、このグラフィックカードがベースとして開発がされると考えられます。ただ、このRTX PRO 5000 BlackwellはCUDAコアが14,080コアに減らされていることから、仮にこのグラフィックカードがベースとなればRTX 5090DからRTX 5090DDに変更されることで性能は35%程度下がることが予想されます。

大幅な性能低下が予想される新RTX 5090Dの販売価格は現行のRTX 5090Dと同じ価格で販売される見込みです。また、もう1つの注目点が新RTX 5090Dのモデル名です。

過去にNVIDIAは同じモデル名でVRAM容量やCUDAコアが大きく異なる製品 (RTX 4080 16GB/12GB)を投入しようとして批判を浴びた実績がありますが、NVIDIAが過去の過ちから学び、消費者に誤解を与えないような適切なモデル名を設定するのか、あるいは同様の混乱を再び招くのか、その対応も注目されます。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • FP4演算をロックしたRTX5080TiDとかになるんじゃないでしょうか
    ついでにグローバル版としてFP4も使える5080Tiを出して欲しいところです

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