NVIDIAが GeForce RTX 5000 シリーズなどの値上げを計画中。損失補填のため?
NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズなどのグラフィックカードについては発売当初は需要に対して供給量が異常に少なかったことからメーカー希望小売価格(定価)に対して販売価格が大きく跳ね上がり、結果的に発売後のレビューではあまり良い評価を得られていません。
ただ、最近は供給状況の改善や競合のAMDのRadeon RX 9070 XTなどの高い競争力などによりRTX 5000シリーズの販売価格は定価を下回るレベルにまで値下がりが見られていますが、なんとNVIDIAはここにきてGeForce RTX 5000シリーズならびにBlackwell B200などのサーバー向けGPUなどすべての製品で大幅な値上げを検討していることが明らかになりました。
NVIDIAは直近まで生成AIブームの波に乗り、売上高や利益、そして株価は大幅上昇し絶好調でしたが、2025年に入るとアメリカのトランプ政権が打ち出した関税政策や対中政策の変更により中国向けに製造、販売していたGeForce RTX 5090Dやデータセンター向けのH20 GPUなどの輸出が事実上禁止されてしまいました。その結果、NVIDIAは55億ドル(約8250億円)規模の在庫評価損を計上する可能性が出てきています。また、トランプ政権が重視するアメリカ生産回帰のため一部製品をTSMCアリゾナ工場で製造することも計画していますが、台湾のTSMCに比べるとTSMCアリゾナは高コストであることからNVIDIAの収益性を悪化させる要因の1つともされています。
そのため、NVIDIAはグラフィックカード市場において絶大な影響力を持っていることを武器に損失や収益性低減を補填するためにゲーミング向けのGeForce RTX 5000シリーズでは5~10%程度、データセンター向けのHopper H100やBlackwell B200などのGPUに関しては10~15%の値上げを行うことが計画されているようです。
特にこの中で消費者からの関心が高いGeForce RTX 5000シリーズに関しては、最上位モデルのGeForce RTX 5090が既に台湾では9万台湾ドルで販売されていたモデルが、最近では10万台湾ドル、日本円で約5万円以上の値上げが行われているほか、RTX 5080やRTX 5070などもAIB各社が供給価格の値上げを計画しているとのことです。
GeForce RTX 5070 が10万円以下に値下がり。RTX 5080 は19万円以下に
日本国内ではここ最近、GeForce RTX 5090からRTX 5060 Tiに至るまで、多くのNVIDIA製グラフィックスカードの価格が発売当初の高値から大きく下落していました。これは主に、供給量の増加による需給バランスの改善や、高価格帯製品の販売鈍化が背景にあると考えられます。しかし、今回のNVIDIAによる値上げ計画が事実であれば、今後日本国内に入荷されるRTX 5000シリーズについても、再び販売価格が上昇する可能性が高いと言えます。
特にGeForce RTX 5090やRTX 5080といったハイエンドモデルは、現時点で明確な競合製品が少ないことや、元々の価格が高いため、数%の値上げでも実質的な価格上昇幅は大きくなります。したがって、これらのハイエンドモデルの購入を検討しているユーザーは、比較的価格が落ち着いている現時点での購入を検討するのも一つの選択肢と言え、今後の価格動向には注目しておいた方がいいかもしれません。
投片台積美國廠成本急升 NVIDIA GPU價格「全線喊漲」 | Digitimes
https://www.digitimes.com.tw/tech/dt/n/shwnws.asp?CnlID=1&Cat=40&id=0000721497_A6L3JX07LPQ3SR6FJ290O
コメント
コメント一覧 (6件)
自縄自縛に陥りそうだな
株価で風説の流布を行うとインサイダーだがgpuは無罪なんだよね
マネーゲームに消費者巻き込むのやめてほしい
企業だから損失補填は仕方ないけど、先に致命的な不具合がないデバイスドライバーを提供してよ。購入客にベータテストをさせるなんてどこぞのマイクロソフトですか。
そもそも、ビデオカードと言っても、所詮ゲーム用だから需要もあんまり無いんだろう。かくいう私も、もう10年くらいビデオカード買ってないことに気づく。
最近不具合だらけな上に競合が強いのにこんなことしたら本当に人離れるぞ
すでに6000台待てとか言われてるのに