Alder Lakeではパフォーマンスに特化したP-Coreと電力効率に特化したE-Coreを組み合わせた異種混合CPU(ハイブリッドCPU)になっており高いワットパフォーマンスを実現する見込みになっています。しかし、リークされた推奨電源ユニットの情報によると前世代のRocket Lakeに比べて最大消費電力が増える見込みとなっています。
Alder Lake CPUの推奨電源要件が出現
Alder LakeではIntel 7 プロセスノード(従来の10nm Enhanced SuperFin)が採用され、パフォーマンスと電力効率に特化したCPUをそれぞれ最大8コア、計最大16コア搭載するデザインとなっています。これらのデザインはワットパフォーマンスを向上させる事からスマートフォンなどでは数年前から採用されていたものになっていますがIntelのAlder Lakeではスマートフォン向けCPUとは様子が異なり消費電力量が増える方向になるようです。
ピーク電力はRocket Lake比で最大約28%増
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— HXL (@9550pro) August 5, 2021
リーク元はFCPOWERUPと呼ばれる電源ユニット系のパーツに特化した中国のサイトとなっています。
このリークでは、Comet LakeやRocket LakeそしてAlder LakeのPSU 12V2の電源要件が公開されております。
この表によるとAlder Lakeでは現行のIntel CPUと同じく4つのTDP帯が存在するとの事です。
まずXシリーズ*であるTDP165W帯、KシリーズであるTDP125W帯、無印モデルであるTDP65W帯、TシリーズであるTDP35W帯が存在しています。このTDPの値はRocket Lakeから変更はなく、定格電流値も同じく変更がありません。
しかし、問題はピーク時の電流値です。
TDP帯 | Comet Lake / Rocket Lake | Alder Lake | 増減 |
165W | 40A / 480W | 45A / 540W | +12.5% |
125W | 34A / 408W | 39A / 468W | +14.7% |
65W | 30A / 360W | 38.5A / 462W | +28.3% |
35W | 16.5A / 198W | 20.5A / 246W | +24.2% |
表によるとTDP165W帯では+12.5%、TDP125W帯では+14.7%、65W帯では+28.3%、35W帯では+24.2%と大きく増えています。特にメインストリームと低TDPモデルにおいてはピーク時の電力消費量増加が20%を越えるなど顕著に上がっています。
過去に出現したAlder Lakeに関するリークではTDP65W帯にあたるメインストリームモデル(無印モデル)のPL2は228Wに達しています。ただこのピーク時の消費電力が正しいとすれば、TDP125W帯のPL2は250Wを越える可能性がありそうです。
PCパーツの消費電力は最近では2022年に登場予定のGPUであるAda LovelaceやRDNA3では500Wに迫ると言われていましたが、CPUも同じように年々消費電力が増える方向性のようです。
NVIDIA Ada Lovelace AD102とAMD RDNA3 Navi31のTDPは500Wに迫る模様
ここで挙げられている消費電力は記載の通りピーク時ではあるものの、Rocket Lakeの無印モデルでは360Wだったものが462Wまで引き上げられると電源ユニットの容量によっては買い替えを余儀なくされる人も出てきそうです。リークされた情報が正しければ性能面ではAlder LakeがRyzen 5000シリーズに勝てる事はほぼ確定している状態ですが、この話の効くとIPCなどワットパフォーマンス面ではどのようになるのか気になってきました。
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