AMDが FSR 4 が RDNA 3 で動作するように開発中。APUでのゲーミング性能がさらに向上?
アップスケーリング技術はグラフィックスの負荷が非常に高い最近のゲームでは画質を大きく落とさずに、効果的にパフォーマンスを向上させる技術として普及し始めています。ただ、AMDはこのアップスケーリング技術においてNVIDIAが投入しているDLSSに対して画質面で大きく劣っている状況でした。
しかし、この状況は2025年にリリースされたFSR 4で大きく改善されていますが、現状このFSR 4はRDNA 4アーキテクチャーを搭載するRadeon RX 9000シリーズしか対応していません。そのため、先代のRDNA 3アーキテクチャーを搭載するRadeon RX 7000シリーズに加え、アップスケーリング技術の恩恵を大きく受けられるRDNA3やRDNA 3.5を内蔵するAPUではFSR 4を動かすことはできなくなっています。
しかし、AMDはどうやらFSR 4についてRDNA 3やRDNA 3.5などでも動作できるように移植する作業を進めている可能性が出てきているようです。

Moore’s Law is DeadがAMD関係者から得た情報として、FSR 4をRDNA 3系アーキテクチャーでも動作するように開発が進められているとのことです。ただ、FSR 4は畳み込みニューラルネットワーク(CNN)とトランスフォーマーモデルを併用したアップスケーリング技術であるため、RDNA 4に内蔵されている機械学習用コア、特にFP8演算を活用していると見られています。そのため、RDNA 3系でFSR 4に対応させるにはかなり時間がかかる見込みで、いつ頃登場するかなどは現時点では明らかにされていません。
AMDがFSR 4をRDNA 3系に移植を進める背景としては、RDNA 3系の1つであるRDNA 3.5アーキテクチャーはStrix PointやStrix HaloなどAPU内蔵GPUに使われており、FSR 4並みの画質や性能でアップスケーリングが実現出来ればグラフィックス性能の観点で競合のIntelに対してさらに競争力を高めることが可能になります。
Zen 6 世代のAPUには RDNA 3.5 GPUを搭載。 RDNA 4はコスト懸念から見送りに?
また、AMDの商品戦略としても2026年に登場するZen 6世代のAPUは内蔵GPUにRDNA 3.5アーキテクチャーを引き続き使うと言う計画と言われているため、これら製品の競争力を維持すると言う意味でもFSR 4をRDNA 3系に移植することは非常に重要と言えます。
なお、RDNA 3と言うことでRadeon RX 7000シリーズなどディスクリートGPUもFSR 4へ対応することに期待がかかりますが、AMDとしてFSR 4対応の優先度が高い製品はRDNA 3.5になると考えられるためRadeon RX 7000シリーズにもFSR 4が展開されるかは未知数と言えそうですが、AMDがRDNA 3でのFSR 4対応化について動向が注目されます。
RTX 5080 & 5070 SUPER Specs / FSR 4 RDNA 3 Leak | Moore’s Law is Dead
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