AMDが Radeon RX 9060 XT 8GB版の発売を早期終了する可能性。NVIDIAを見て怖気づく?
AMDは2025年5月21日に台湾で開催されているComputex 2025にてゲーミング製品を中心とした基調講演を行う予定で、この中でミドルレンジ向けグラフィックスカードのRadeon RX 9060 XTが正式発表されると見られています。
このRadeon RX 9060 XTはRDNA4のミドルレンジ向けGPUのNavi 44 GPUを搭載し、Compute Unitを32コア搭載することでNVIDIAのGeForce RTX 4060 Tiを超える性能が予想されています。ただ、VRAMに関しては128-bitのバス幅で16GB搭載するモデルが存在する一方で、廉価モデルとして8GB版も発売されると言われていますが、どうやらAMDは8GB版の発売について中止含めて検討していることが明らかになりました。
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Moore’s Law is DeadがAIB関係者から入手した情報によると、AMDはRX 9060 XTの8GB版について発売中止を検討しているとのことです。ただ、すでにAIB含めて8GB版の生産が始まってしまっていることから、発売されたとしても少量生産のみにとどめすぐにフェードアウトさせる可能性があるようです。
この理由については明らかにされていませんが、4月16日に発売されたNVIDIAのGeForce RTX 5060 Tiでは16GB版は価格が高いものの、性能はそこまで悪いとは言えない出来栄えでしたが、8GB版に関しては16GB版に対して大幅に劣るゲーミング性能が明らかになりミドルレンジモデルに対しても8GBのVRAMしか搭載しないことに対する風当たりはかなり強くなっている状況です。
そのため、AMDはこのNVIDIAの状況、特に8GB VRAMモデルへの厳しい評価を見て、RX 9060 XT 8GB版の投入について再検討を迫られているのではないかと推測されます。
なお、仮にRX 9060 XT 8GBが発売中止またはすぐに終売となった場合、Navi 44 GPUから一部コアを無効化したRadeon RX 9050 XTなどをエントリーモデルとして投入し、そこで8GB版を再投入する可能性が残されているようです。
8GBのVRAMはRTX 5060 Ti 8GB版のレビューなどを見ると最新タイトルの場合は1080pでもグラフィックス設定を上げるとカクつきやパフォーマンスの低下などが確認されているため、ミドルレンジ向けとしては不足しているといえます。そのため、AMDがRadeon RX 9060 XTの16GB版のみ発売した場合、ライバルのNVIDIA GeForce RTX 5060に対して性能面でかなり優位に立てる場面が多くなるため、AMDがRadeon RX 9060 XT 8GB版についてどのような判断を行うのか注目が集まりそうです。
AMD CANCEL RX 9060 XT 8GB! (Leak) | Moore’s Law is Dead
コメント
コメント一覧 (2件)
判断が早い!
消費者が何を求めているか気がついたから取りやめたのではないかと思う。
性能そこそこで価格重視ならIntelのArcが視野に入ってくるし、そこそこの価格で性能ガタ落ちの製品は見向きもされなくなるのは、過去にも経験しているだろうから妥当な判断だと思う。