Radeon RX 9070 GRE のスペックがリーク。RTX 5060 Ti のライバル機?
AMDのRDNA 4アーキテクチャを採用するグラフィックスカードは、これまでにアッパーミドルレンジとしてRadeon RX 9070 XTおよびRX 9070が登場し、続いて6月にはミドルレンジのRadeon RX 9060 XTが発売されると見られています。これにより、アッパーミドルからミドルレンジまでをカバーするラインナップが形成されつつあります。しかし、RX 9070がCompute Unit (CU) を56基搭載するのに対し、RX 9060 XTは32基とされており、両モデル間には比較的大きな性能差が存在します。
そのためAMDは、RX 9070とRX 9060 XTの間の性能ギャップを埋めるモデルとして『Radeon RX 9070 GRE』の投入を計画していることが4月初旬に報じられましたが、今回、このRX 9070 GREに関するより詳細なスペック情報(CU数、動作クロック、VRAM容量・速度など)がリークされました。
今回のスペック情報はVideocardzが独自の情報筋から入手したものとされており、GPUコアにはRX 9070シリーズと同じNavi 48 GPUが搭載されますが、CU数は60コア中48コアのみ有効化されており、これはRX 9070に対して8コア減らされています。ただ、動作クロックは最大2.79 GHzに設定されるとのことで、これはRX 9070の2.52 GHzより約0.3 GHz引き上げられています。さらに、一部のOCモデルに関しては3 GHzに迫る設定も計画されているようです。
メモリについては、18Gbps動作のGDDR6を12GB搭載し、バス幅はRX 9070の256-bitから192-bitにスペックが抑えられる見込みです。これにより帯域幅は432 GB/s程度になるとのことで、RX 9070から33%ほど縮小される計算になります。
Radeon RX 9070 GREはRX 9070に対してCU数が約14%減らされ、メモリ帯域も抑えられるなど、RX 9070シリーズの廉価版という位置づけですが、それでもゲーミング性能はRX 9070に対して最大でも20%劣るレベルになると考えられます。そのため、ラスタライズ性能であればGeForce RTX 5060 Tiを超える可能性が高く、レイトレーシングに関してもRTX 5060 Tiに迫るレベルになるのではないかと予想され、販売価格次第ではRTX 5060 Tiを超えるヒット製品になることが期待されます。
ただし懸念点として『GRE (Great Radeon Edition)』シリーズは過去のモデルは当初中国市場限定、あるいは先行で発売された経緯があり、今回のRX 9070 GREがグローバル販売されるのかは現時点では不明となっています。ただ、リークされたスペックを見る限り、GeForce RTX 5060 Tiに対して十分な競争力を持つと考えられるため、日本含むグローバルでの販売に期待が集まります。
具体的な発表や発売時期も現時点では明らかにされていませんが、遅くとも2025年第二四半期(4月~6月)には登場すると言われているほか、最近ではGPU-Zのサポート追加が行われるなど発売に向けた準備は既に進められています。そのため、Radeon RX 9060 XTと同時期に発表および発売される可能性が高く、もし発表が行われるとすれば2025年5月20日から開催されるComputex 2025でRadeon RX 9070 GREに関する発表が行われるかもしれません。
AMD Radeon RX 9070 GRE to feature 3072 cores and 12GB memory, further specs leaked | Videocardz
コメント
コメント一覧 (1件)
メモリが12GBか、競合相手にIntelも入ってそうな雰囲気だね。