GeForce RTX 5060 Ti のAIBモデルは12V-2×6搭載モデルも多め？ PCIeは8レーン接続

GeForce RTX 5060 Ti のAIBモデルは12V-2×6搭載モデルも多め？ PCIeは8レーン接続

NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズでは先行して発売されているGeForce RTX 5090からRTX 5070までのモデルはNVIDIAのリファレンスモデルかAIBモデルに関わらずすべてのモデルで12V-2×6コネクターを採用していますが、このコネクターでは8pin PCI-Eなど従来の電源ユニットを使っているユーザーのために12V-2×6へ変換するアダプターを同梱する必要があるなどAIBへ余分なコスト負担が生じるほか、ユーザーからも信頼性の観点であまり良い評判を得ていない状況です。

そんな12V-2×6コネクターについてですが、4月16日に発売が予定されているミドルレンジ向けGeForce RTX 5000シリーズはRTX 5070以上のモデルで必須であった12V-2×6搭載と言う条件が無くなっており、AIB製モデルは従来通りのPCI-E 8pin電源コネクターを採用する可能性もあるようですが、RTX 5060 Tiでは先代のRTX 4060 Tiに比べて12V-2×6コネクターを採用するモデルも増える可能性もあるようです。

VideocardzがMSI製やZOTAC製のGeForce RTX 5060 Tiの製品画像を入手しており、AIB各社より発売されるRTX 5060 Tiに搭載される電源コネクターなども判明しています。

MSI製のGeForce RTX 5060 Tiは合計4モデルほどラインアップされる見通しなのですが、このうちPCI-E 8pinコネクターを採用するのは最廉価モデルと見られているMSI RTX 5060 TI INSPIRE 2Xのみになる見通しで、ほかのRTX 5060 Ti GAMINGやGAMING TRIOなどのモデルはすべて12V-2×6コネクターを搭載することが製品画像より明らかになっています。

一方で、ZOTACはGeForce RTX 5060 Tiを8GBと16GBモデルそれぞれ合計3モデル投入予定ですが、廉価モデルのTWIN EDGE、上位モデルのAMPシリーズ共に電源コネクターはPCI-E 8pinコネクターを採用する見通しで、各社AIBによって12V-2×6採用への積極度が異なっているように見えます。

現行のRTX 4060 Tiに関してはPCI-E 8pinを採用するAIBモデルがほとんどで、12V-2×6 (12VHPWR)を採用したRTX 4060 TiはNVIDIA製のFounders Edition以外ない状態でした。しかし、RTX 5060 Tiからは12V-2×6を採用するAIBも登場することは確実であるため、12V-2×6を避けたいユーザーは購入するグラフィクスカードの電源コネクターが何なのか調べてから購入する必要がありそうです。

今回登場したAIB製GeForce RTX 5060 Tiの製品画像からPCIeインターフェースは他のRTX 5000シリーズと同じようにPCIe Gen 5に対応することが明らかになっていますが、画像から確認できる限り、8レーン分しか配線が行われていないため、GeForce RTX 5060 Tiに関してはPCIe Gen 5 x8接続となります。

PCI世代	PCIe Gen 5	PCIe Gen 4	PCIe Gen 3
x16	63 GB/s	31.5 GB/s	15.8 GB/s
x8	31.5 GB/s	15.8 GB/s	7.9 GB/s
x4	15.8 GB/s	7.9 GB/s	3.9 GB/s

GeForce RTX 5090 の性能はPCIe Gen 5でもGen 4でも変わらず。Gen 4あれば問題なし

PCIe Gen 5 x8接続は転送速度が31.5 GB/sの一方で、従来のPCIe Gen 4対応マザーボードを繋げるとPCIe Gen 4 x8での動作となり、転送速度は約半分の15.8 GB/sに低下します。そのため、PCIe Gen 4マザーボードと組み合わせた際にパフォーマンス低下が心配されそうですが、GeForce RTX 5090でPCIe Gen 5とGen 4の違いを海外のサイトでは検証しており、この時の差は1%差しかなく誤差の範囲の違いしか出ていませんでした。そのため、RTX 5060 TiをPCIe Gen 4マザーボードで運用してもPCIe Gen 5マザーボードで使うのに対してパフォーマンス差は無いと考えられますので心配する必要はないと言えそうです。